ページ 40 | 今日もだらだら、読書日記。

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「好きラノ 2018年下期」投票します。

企画元:ラノベ人気投票『好きラノ』 - 2018年下期

 安定の滑り込みですいません……Twitterからの投票も受け付けられてますのでお気に入りの作品があるかたは是非ご参加ください。一部「2018年のまとめ」と被ってる部分がありますのでそのへんは適度に短めにしていきます。

amazon.co.jp:彼女のL 〜嘘つきたちの攻防戦〜
少年と2人の少女が織りなす「優しい嘘」の物語。
三田 千恵「彼女のL 〜嘘つきたちの攻防戦〜」
【18下期ラノベ投票/9784047352308】
「嘘」を見抜くことが出来る少年が、一人の少女の死の真相を追いかける青春ミステリー。事件を追ううちに少しずつあらわになる「優しい嘘」の全貌と、それと並行で繰り広げられる主人公の家族にまつわる物語にすこし切ないけれど温かい気持ちにさせられる。あと個人的に「嘘つき」な少女・佐倉と主人公の距離感と会話のテンポがめちゃくちゃ好き。とにかく佐倉が可愛いので表紙にソワっとなったら読んでみてほしい。
amazon.co.jp:ラストラウンド・アーサーズ クズアーサーと外道マーリン
平和な「日常」と異能な「非日常」の対比が楽しい。
羊太郎「ラストラウンド・アーサーズ クズアーサーと外道マーリン」
【18下期ラノベ投票/9784040728292】
昼は平和な(?)学園生活。夜はアーサー王の末裔達が『円卓の騎士』と共に駆け抜ける非日常の戦いへ──。少し前に流行った昔懐かしの学園異能的な構図が最高に懐かしくて楽しい。割とクセ者な主人公すらも振り回す「ロクでなし」ヒロインがむちゃくちゃやりながらも、そのカリスマと行動力で周囲の望む「王」としてひた走る姿が眩しかったです。
amazon.co.jp:ロクでなし魔術講師と禁忌教典13
相棒対決とかこんなの好きに決まってるじゃないですか!!
羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典13」
【18下期ラノベ投票/9784040727233】
もうほんとロクアカは折返しに入ってからずっと最高に面白いんですけど今回のはもうあらすじからしてしんだし読んだらますます死ぬしかなかった。手の内を知り尽くした相棒だからこそ出来るギリギリの戦いが最高に熱いし、序盤からこの相棒対決のための布石みたいになってるのが大変にずるかった。こんなに萌えたの久しぶりなのでそういうの好きな全人類読んでほしい(クソデカ言語)
amazon.co.jp:腐男子先生!!!!!2
ちょっぴりラブ増量な「オタク楽しい」ラブコメ!(本年度2回目)
瀧 ことは「腐男子先生!!!!!2」
【18下期ラノベ投票/9784047352940】
2巻が出たのが本当に嬉しかったオタクJKと腐男子な担任教師のラブコメ。オタクネタ周りの尋常じゃない「あるある」感と、Web小説ならではのリアルタイム感と、進級話あたりから少しずつ増量していくラブコメ感が大変に楽しかった。Web版と少しだけ展開の違う物語も楽しかったので、このまま最後まで書籍化されるといいなあ。あと、電書版特典の書き下ろし短編がめちゃくちゃいいので紙の本しか買ってない人はなんとかして読んでほしい。
amazon.co.jp:ファイフステル・サーガ2 再臨の魔王と公国の動乱
主人公2人の邂逅が、最高に燃える。
師走 トオル「ファイフステル・サーガ2 再臨の魔王と公国の動乱」
【18下期ラノベ投票/9784040727004】
こちらも今年のまとめで取り上げたのでほぼ同じことをもう一度書くんですけど、魅力的なキャラクター達が所狭しと駆け巡るのがとても楽しいシリーズ。主人公である傭兵団団長・カレルと裏の主人公的存在である昼行灯を装う王子ヴェッセルとの邂逅が最高に楽しかったしコルネリウス団長は絶対好きな女子いるでしょ…って感じなので気になる人は読んでほしい。
amazon.co.jp:錆喰いビスコ2 血迫!超仙力ケルシンハ
2時間くらいの長編オリジナルアニメーションでみたい。劇場で。
瘤久保慎司「錆喰いビスコ2 血迫!超仙力ケルシンハ」
【18下期ラノベ投票/9784048938327】
去年散々ランキング総嘗めにしてて割と今更感強いんですけど面白かった〜。2人の少年が繰り広げる「愛」と「絆」の冒険譚。最強のふたりをもってしても大苦戦するのにふさわしい強敵と命がけで対峙して、それでも最後はサッパリと爽快感のある終わり方してくるのが楽しかったです。
amazon.co.jp:スレイヤーズ16 アテッサの邂逅
20年経っても色あせない面白さに震えた。
神坂 一「スレイヤーズ16 アテッサの邂逅」
【18下期ラノベ投票/9784040729053】
18年ぶりの本編新刊でさすがにノリや雰囲気が変わっているのでは……とおもいきや、本当に18年前からそのままやってきたようなノリと面白さが凄かった。畳み掛けるようなテンションは相変わらずキレッキレだし、それはそれとして物語で時折顔をだす魔術談義が楽しくて、私が好きだったスレイヤーズだ!!という感じ。良い意味でリアルタイムにアニメや原作を読んでハマった人たちは楽しめるお話だと思うので懐かしい!とおもったら読んでみてほしいです。

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錆喰いビスコ2 血迫!超仙力ケルシンハ

 

“錆喰い”由来の特殊体質を治すべく、大宗教国家・島根を訪れたビスコたち。しかし―そんな一行の前に野望の不死僧正・ケルシンハが立ちはだかる。不意打ちで胃を盗まれたビスコの余命は、僅か―五日!?暴走した“錆喰い”体質で心臓にキノコが咲けば即アウト!相棒・ミロとともに様々な宗教ひしめく島根の中枢“出雲六塔”に潜入した彼らは、はたして無事、元の身体を取り戻せるのか。そしてかつて立った頂点奪還を目論むケルシンハの暴虐に、相棒の絆は打ち勝てるのか―!?熱い絆で射貫く怒濤の冒険譚、再び! (「BOOK」データベースより)

不老不死になってしまった身体を治すため、再びミロとともに旅に出たビスコ。まずは出雲に居るという噂の『不死僧正』を訪ねることにするが、旅の途中で助けた異様な風体の老人から不意打ちされて……。

相変わらず、劇場版の長編アニメーションで見たいような面白さ。『錆喰い』が持つ異常な再生能力が災いして逆にその再生能力に喰い殺されそうになるビスコ、敵の侵食によって強みである冷静な思考能力を奪われるミロ。1巻ラストの時点でかなり無敵感のある2人をどうやって動かしていくのかと思っていたら、絶妙に2人の弱点をついてくる形で危機に陥らせていくのがめちゃくちゃ上手い。本来の強みを活かせない彼らがギリギリの状態で前回以上の強敵に立ち向かっていかなければいけない展開と、そこを仲間たちの力も借りつつ最後は2人の絆の力で打破していく展開が熱かった。

そして敵である不死僧正ケルシンハがとにかく老獪かつ厄介かつ強欲なジジイでとてもいいキャラしている。読んでるだけで強さがビシビシ伝わってくるし、やってることは最高に胸糞だし……その割に、最期の爽やかな読後感と来たら!!どこまでも諦めが悪いのがこのジジイらしく、そこを完膚なきまでに叩きのめす姿が爽快でした。

世界の謎も少しだけ明かされ、不老不死の体の件は一周回っていっそ解決でいいんじゃない!?みたいなとこあるけど大変続きが気になる終わり方で楽しかった。3巻も楽しみ。

それにしても、今回は抜き身の刃のようなミロの一面が見れて大変に美味しかったんですけど、それはそれとして完全にミロがビスコの正妻ムーブしてて面白いし、何かと自分の姉と結婚させようとしてくるのジワジワと面白い。パウーさんは超いい女だし最高にえっちなお姉さんであるけど正直ビスコとフラグが立っているようにはあまり見えず、正直「ミロがビスコと血縁になりたくてゴリ押ししてるのでは!?」感すらあるし、パウーさんの立ち位置もどっちかっていうと面倒くさいお義父さんって感じなので正直ビスコと結婚するビジョンが見えない。

もういっそパウーさんに条例作ってもらってミロとビスコが結婚しよう(そうじゃない)。

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ロクでなし魔術講師と禁忌教典13

 

それは突然にやってきた。後期学期がスタートし、学院が浮き足立つ中、リィエルが教室で倒れてしまう。病名、『エーテル乖離症』―。『Project:Revive Life』の産物であるリィエルに訪れた寿命。その治療のため、方々手を尽くして残った一縷の望みは、特務分室の持つ極秘資料だが―。新室長・サイラス=シュマッハから交換条件として言い渡されたのは、女王陛下暗殺を企てた逆賊アルベルトの討伐で!?「外道に堕ちたってんなら…やつをぶん殴るのは俺の役目だ」その偶然は運命の悪戯か。リィエルの命を救うため、そしてアルベルトの真意を問いただすため、愚者のグレンは帰還する! (「BOOK」データベースより)

『寿命』で倒れたリィエルを救う道を模索していたグレン達の元に突然現れたのは、グレンの古巣である特務分室の新室長及び新顔の面々。半ばリィエルを人質に取られる形で特務分室に復帰させられたグレンに言い渡された任務は、女王暗殺を企んで逃走中の元相棒・アルベルトの討伐で……!?

《愚者》グレンvs《星》アルベルトの元相棒対決、というあらすじからしてもうよだれが止まらない期待度が限界突破という感じなのに、序盤のストレスフルな展開からして全てが彼らの対決を盛り上げるために用意されたといわんばかりのこの感じ。こんなのもう、好きに決まってるじゃないですかーーー!!!

グレンの本気をして歯が立たなかった特務分室新顔の三人をねじ伏せ、《世界》セリカにすら比肩するともいわれる圧倒的な強さを見せつけたアルベルトに対し、グレンが元相棒であるというアドバンテージを駆使して互角の戦いをしていく展開が熱い。というか新キャラのチンピラ三連星の存在が完全にアルベルトの強さを見せつけるために使い捨てられていくの、いっそ清々しいぞ。手の内からお互いの呼吸までを知り尽くしているのはグレンもアルベルトも一緒で、一歩も譲らぬ戦いの中で相棒への「信頼」が上回った方が辛うじて勝利を掴む、という展開にニヤリとして、そこから始まる泥沼の殴り合いがベタといえばベタなのですが最高に楽しい。いやもうほんと、こんなん好きに決まってるじゃん……(2回目)

そんなグレン達の戦いを囮にして、イヴとシスティ、ルミアの女性陣三人が黒幕と対峙する展開も良かったと言うか、序盤から実家という重圧から解き放たれたイヴがかっこよすぎるし有能過ぎてやばい。色々とふっきれた彼女の生き生きとした姿にちょっとほっとする反面、11巻くらいから完全に他ヒロインを食ってきてる感じある。まあ今回はあらゆる意味で『教師』としてのグレンはお休みだったので、次巻以降に期待か。

しかし終わってみるとすっかり敵の手のひらの上で踊ってしまった感が凄く、予想以上に厄介な敵も登場し、一枚岩だと思っていた上の方が予想外の動きを見せていたりするのですが……そんな中、グレンとの命がけの「喧嘩」を経て少しだけ良い方向に変化したアルベルトの姿で〆るのがまた良かったです。もうほんと、感想が書ききれないくらいに楽しかった!面白かった……。

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錆喰いビスコ

 

すべてを錆つかせ、人類を死の脅威に陥れる“錆び風”の中を駆け抜ける、疾風無頼の「キノコ守り」赤星ビスコ。彼は、師匠を救うための霊薬キノコ“錆喰い”を求め旅をしていた。美貌の少年医師・ミロを相棒に、波乱の冒険へ飛び出すビスコ。行く手に広がる埼玉鉄砂漠、文明を滅ぼした防衛兵器の遺構にできた街、大蛸の巣くう地下鉄の廃線─。過酷な道中で次々に迫る脅威を、ミロの知恵の閃きと、ビスコ必中のキノコ矢が貫く!しかし、その先には邪悪県知事の奸計が?。第24回電撃小説大賞“銀賞”に輝いた、疾風怒涛の冒険譚! (「BOOK」データベースより)

謎の災害によって文明が滅び、錆びに犯された日本を生きる、お尋ね者の「キノコ守り」の少年・ビスコと、心優しき医師の少年・ミロ。接点のなかった2人の少年(と一匹の蟹)が死の病に犯されたそれぞれの家族を救うため、幻のキノコ「錆喰い」を求めて冒険の旅に出る。

旅の中で様々な出会いがあり、そこでの出会いを通して2人が人間的にも戦士としても成長していく姿がめちゃくちゃ楽しい。並行して、最初は利害関係の一致から旅を始めたくらいの関係だったミロとビスコが、徐々にお互いに背中を預けあえるかけがえのない相棒になっていく姿が印象的でした。

もう序盤からびっくりするくらいミロくんがヒロインをしているんですけど、同時に女の子のような見た目でありながら誰よりも強靭な精神を持っているのも彼なんですよね。どんな状況でもその想いを見失わず自分を貫こうとする姿があまりにも強く、だからこそ、終盤でその意志が敵の手によって無理矢理に砕かれようとする展開に惹き込まれてしまった。

そういう意味ではむしろヒロインはビスコなのかもしれない……?ワイルドを気取っているけど情に厚くて誰かのピンチを見過ごせず、仲間を傷つけようとする相手にはすぐ激昂してしまう姿はまさしく少年漫画の主人公なんですけども、終盤は完全に姫姉様(ナウシカ)みあった……。などと考えていたらツイッターで「アクタガワ(蟹)がヒロインでは!?」とツッコミが来たのでもう3人で結婚したらいいんじゃないかな(提案)

終盤、キャラクターたちがびっくりするくらいに「愛してる」を連呼する。その「愛」という言葉について、あとがきでは「憎悪や執着も含めて誰かを強く想うこと」と説明されいて、そう言われてしまったら確かに最初から最後まで愛しかない物語だったなあと。主人公サイドも敵サイドも含めて、誰もが誰かへの譲れない「強い想い」を持っていて、それを暑苦しいくらいにぶつけ合うクライマックスにただただ圧倒されました。

物語の「続き」を想起させつつも一冊の中にこれでもかとばかりにぎゅうぎゅう詰め込んで、なおかつ一旦綺麗に終わらせてくる感じが良い意味で新人賞受賞作という感じで、劇場で見る長編オリジナルアニメーションのような濃厚な一冊でした。面白かった……!!

それにしても、こんなに男臭くて大丈夫か?っていうくらい熱い男たちの物語だったんですけど、ビスコを認めてからのパウーさん(ミロの姉)がえっちすぎるのでワイルド系でえっちなお姉さんが大好きな人は早く読むんだ。

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2018年に読んだ面白かったライトノベル6選

ここ数年、「好きラノ」への投票でお茶を濁してしまいがちなのですが、今年は割と今年発売でない既存作を後から追いかけるパターンが多かったので、「今年面白かったラノベ」を別にまとめることにしました。

なろう系の人気やコミカライズがWebで読めるレーベルが増えた関係上、発売日に関係なく面白かった作品を後から追いかけることがしやすくなったような気がします。今年は特に割と「なろう」から遡るパターンや、なろうで最初から最後まで読んだので感想を載せてない作品が多くあったので、いろんな「変化」を実感した一年だった気がします。

amazon.co.jp:ファイフステル・サーガ 再臨の魔王と聖女の傭兵団
タイプの違うふたりの「将」の活躍が、最高に燃える。
師走トオル「ファイフステル・サーガ」
未来の自身の「死因」から原因を辿り、状況の打開を図っていく展開が面白い。主人公である傭兵団団長・カレルと裏の主人公的存在である昼行灯を装う王子ヴェッセル、カレルとの初々しい夫婦ぶりをみせるセシリア、傭兵団の個性豊かな仲間たちなど魅力的なキャラクター達が所狭しと駆け巡るの所も楽しいシリーズです。
特にコルネリウス隊長は絶対女子受け良いと思うので注目しててほしい。

amazon.co.jp:魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?
もどかしかわいいバカップル!!あったか疑似家族!!ごつい老年執事。
手島史詞「魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?」
不器用な魔王(候補)の男が奴隷エルフに一目惚れ。勢いで全財産出してお持ち帰りしてしまったけどどう接したらよいかわからない!というもどかしさ満点のファンタジー系ラブコメ。家族の愛に恵まれなかった彼らが「家族」として温かい関係を築いていくのが楽しく、それと同時に少しずつ明かされていく『魔王』の謎とそれに立ち向かう姿が熱い。あとコワモテ老年執事が最高に萌えるのでそっちの属性いける全人類読んで。

amazon.co.jp:ロクでなし魔術講師と禁忌教典11
今一番ノリにノってる気がする(私の中で)学園ファンタジー。
羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」
物語も折り返し地点に入ってから毎回本当に面白い。一昨年以前から追いかけてるシリーズだとぶっちぎりで面白かったのがやっぱりロクアカだなあと。総力戦の前半クライマックスだった10巻の盛り上がりも最高でしたが、やはり個人的に推したいのはイヴ=イグナイトが学園にやってくる11巻。アルベルトと対決する13巻は期待値が高すぎてまだ読めてません!!好きラノまでには読みます。

amazon.co.jp:腐男子先生!!!!!2
鮮度の高いキレッキレの「オタク楽しい」ラブコメ!!
瀧ことは「腐男子先生!!!!!」
同人作家のヒロインとそんな彼女の事を「神」と崇める担任の先生(腐男子)のやりとりとわかるとニンマリできるオタクネタがめちゃくちゃ楽しいシリーズ。2巻が出ましたやったーー!!!散りばめられたオタクネタのリアルタイム感がまさにWeb小説原作という感じの楽しさで、元ネタを知らなくても全然楽しめますが鮮度高いうちに読むとまた一つ違った楽しみがあるので気になる人は今のうちに是非!!と推していきたいです。なろう版で展開している後日談シナリオも楽しみにしてます。

amazon.co.jp:アビス・コーリング〜元廃課金ゲーマーが最低最悪のソシャゲ異世界に召喚されたら〜
課金ガチャゲーなのに課金できないとかマジつらい。
槻影「アビス・コーリング〜元廃課金ゲーマーが最低最悪のソシャゲ異世界に召喚されたら〜」
1巻が微妙なところで終わっていた上に2巻が出なかった書籍化ラノベ。この話、後半になるにつれどんどん「課金ゲーなのに満足な課金が出来ない」というジレンマが溜まってくるのがどうしようもなくソシャゲやってるとわかるわかるすぎたし、死んだソシャゲを再び遊べる喜びと、異世界に来てしまった事への蝋梅が感じ取れるようになってくるのが面白かったのでこれほんと、最後まで書籍化してほしかったなあ……。

amazon.co.jp:回復術士のやり直し〜即死魔法とスキルコピーの超越ヒール〜
男と男の歪みまくった殺し愛が凄い(腐女子なみの感想)。
月夜涙「回復術士のやり直し〜即死魔法とスキルコピーの超越ヒール〜」
なろう版で7章くらいまで読んでるんですけど(書籍版は5巻まで)、《砲》の勇者との殺し合いを突き詰めた先に生まれたお互いへの「強敵」としての信頼感と、一度記憶をリセットしてるはずなのにケアルに運命感じちゃってる《砲》の狂気が私は大変に好みなのですが正直腐方面にプレゼンするにはマニアックだと思うし本編はハーレム復讐物なので聞き流して欲しい。あとたぶん書籍版だとそこまで行ってない。自分の狂気を「復讐」という大義名分で正当化していく、読んでると正気が歪む感じの展開が好き。

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後宮天后物語 〜幼馴染の猛攻はご迷惑!〜

 

志紅が雛花に告白したことにより、数々のすれ違いからようやく一歩進んだかに見えた二人。しかも告白で開き直った志紅の恋着は留まることをしらず、雛花は押されっぱなし!!一方で、知れば命がない皇室の秘密を知ってしまった雛花は、己に宿った女媧(じょか)=女神(?)と命を懸けた謎解きに挑むことに。ところがようやく見つけた答えは、まさかの後宮解散!? (「BOOK」データベースより)

国の根幹に関わる超存在の謎と桃華源という国自体の成り立ちに迫るシリーズ第三巻。すわ3巻完結か!?というくらい気前の良く謎が解き明かされ、最初から最後までクライマックスもかくやという盛り上がりでしたがゴールテープだけは最後の最後で掻っ攫われた感というか続いて良かったけどいろいろな意味でこの終わり方ーー!!

お互いに「自分が死んで相手が幸せになるならそれで良い」で平行線だった志紅と雛花の関係が、何度かの本音のぶつかり合いを経て少しずつ「相手も自分が死んだら悲しむ」「だから共に生きよう」の方向に変わっていくのが胸熱。少年向けラブコメラノベの主人公もびっくりなこじらせ方をしている鈍感ヒロインの雛花ですが、少しずつ自分の本当の気持ちを自覚して素直になっていく姿が印象的でした。でも、自覚したのはあくまで「自分の気持」なんだよなあ……志紅にあれだけ全力で押されているのにまだ(志紅からの感情が)「恋愛じゃない」っていってるの強敵すぎませんか!?

多くの謎が明かされた一方で解らなくなった点も多く。雛花達の周囲で謎の動きを見せる人々や、なにより『丹朱』の思惑に関してはますます謎が深まった感じ。少しだけ前進したとはいえ、雛花と丹朱の関係は切れないままだし、今後は否応なしに動きを封じられていたアノ人も動き出しそうな印象で本当に続きが楽しみなんですけどほんとうにこの作品、自己犠牲精神高い人多すぎるよね。その血の呪いのせいとはいえ、彼の人の戦線復帰で更に話が面倒くさくなった感がすごい。

というかこの人、こんなキャラだったのか……もっとこうサバサバしてるキャラだと思っていたと言うか、物語の根幹には絡んでこない流れだとおもってたので意外だ。

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魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 4

 
COMTA

ハイエルフについて調べるため、ネフィの故郷へ向かうザガンたち。彼らはそこで、時間を歪ませる結界に捕えられてしまう。さらに―最愛の嫁であるネフィが幼女になってしまった!?甘えん坊になったネフィは、これはこれで可愛い。が、愛しい少女をこのままにしておくわけにもいかない。ザガンたちは、ネフィに幼女化の呪いをかけた犯人を見つけ出すことはできるのか―。無愛想魔王と箱入りエルフが贈る大人気ラブコメファンタジー、絶好調の第四巻!(「BOOK」データベースより)

ネフィの故郷に向かったら謎の結界に捕らえられてしまい、帰れなくなってしまったザガン一行。しかも、ネフィが幼い子供の姿になってしまう。可愛すぎるネフィに翻弄されつつ事態の打開を探っていくと、ひとりの「魔王」の影が見えてきて……というお話。

ますます勢いを増すザガンとネフィのイチャイチャやちょっと第二のいじられキャラへの道が着々と見えてきた感あるネフテロスさんに和みつつ、本編ではしっかりネフィの生い立ちに迫り、魔王の謎に迫り、ザガン&ネフィの関係もテンポよく進展していくのがとても楽しかったです。ラブコメ、ファンタジー、謎解き等様々な要素を内包しながらどれも物足りないということなく並行に進んでいくのが面白いなあ。

3巻のラストを受けて「ザガン派」となった魔術師達が加わりザガンの城がますます賑やかに。その中でも、随所でゴメリ婆が良い味出しすぎで序盤のラーファエルさんと共に「何故このシリーズの老年キャラはこんなに可愛いのか」と真剣に考え始めてしまってやばかった。序盤しか出なかったけど、相変わらずラーファエルさんも良い味出してて最高of最高。一番最初の挿絵本当にありがとうございました。

しかし今回はしゃんとしてたのに「キャラ崩壊」とか言われるシャスティルさんたら……。

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ロード・エルメロイII世の事件簿3 「case.双貌塔イゼルマ(下)」

 

「……双子による魔術とは、たとえるならば鏡合わせの自分との融合です」
双貌塔イゼルマ。至上の美を体現する、双子の黄金姫と白銀姫。そのお披露目で起きた凶悪事件は、新たな人物──アトラム・ガリアスタとその部下たちの乱入によって、さらに混迷を深めることとなった。彼らに対抗すべく、エルメロイ教室のフラットとスヴィンは師の制止を振り切って暴走し、冠位(グランド)の魔術師・蒼崎橙子は愉しげに観察する。入り乱れる魔術師たちの戦いの中、ロード・エルメロイII世は、美しき死の謎へと挑むが……!魔術と美、陰謀と闘争が交錯する『ロード・エルメロイII世の事件簿』第二幕の結末を見よ。

イゼルマの一族から殺人容疑をかけられたライネス達、不穏な動きをするロード・バリュエレータとエルメロイの「敵」に回ると宣言する「冠位」蒼崎橙子。それでさえ緊張状態だったところにイゼルマを襲撃しようとするアトラムの一派と二世の教え子の中でも双璧と呼ばれるフラット&スヴィンが加わってもう大変。

美を追求する魔術師達の麗しき物語の水面下で繰り広げられる時計塔内部の静かなる派閥争い──な上巻からうってかわって、そこかしこで魔術対決が繰り広げられるド派手な魔術闘争──!!という感じの下巻。ほんと、この巻は最初から最後までどっかしらで魔術戦やってた気がする。派手だ…!!

自らも魔術の研究結果として結実した存在であるグレイが、「黄金姫」「白銀姫」という存在に引きずられそうになりながら想いを吐露し、その言葉が"動機"を軸に事件を紐解こうとするエルメロイ二世の推理の助けになる、という流れが印象的でした。なんていうか、雑草タイプかつ努力家タイプのエルメロイ二世からしたら一番共感しづらい話だった気がして。その穴を正反対のグレイが埋めていくのが面白いなあと。

「空の境界」でも屈指を誇る蒼崎橙子との対決!!という型月ドリームマッチ具合もさることながら、個人的にはエルメロイ教室の双璧・フラットくんとスヴィンくんのコンビが大変ツボでした。この一見気が合わなさそうなしかし戦闘となると抜群のコンビネーションを発揮するの最高じゃない!?フラットくんは生みの親があの成田先生と聞いて「なるほどなー!」って感じなんですけど、スヴィンくんの一見面倒臭そうで実際はまっすぐな行動原理も好きだし、あとラストのルヴィアを交えた3人の掛け合いもめっちゃ好き。

次の巻ではFGOでお馴染みの彼女が登場するとのことで、ますます続きが楽しみです。

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東京レイヴンズ12 Junction of STARs

 

空を舞う『スワローウィップ』の群れ、くちばしからたなびくピンクのリボン―それは、天馬から夏目への“秘密の伝言”。そのメッセージは夏目だけでなく、決起の日を待つ仲間たちのもとにも届いていた。そして、都内にて潜伏する春虎にも。夏目が東京へ戻ってきたことを知った春虎は、焦燥を募らせる。夏目とは会えない事情があった。早く“捜し物”―『鴉羽』と対になる呪具を見つけなければいけないのだが、成果のないまま徒に時が過ぎていく。そんな春虎を追い詰めるように、夏目の危機を知らせる報がもたらされ…!?東京の闇の中、運命を背負う星々が瞬き、交錯する―! (「BOOK」データベースより)

天馬からの『伝言』を見て、夏目の帰還を知った仲間達。それは春虎の元にも届くが、春虎には夏目に会えない事情があり──そんな中、夏目と行動を共にしていたはずの土御門家の面々が逮捕されたというニュースが飛び込んでくる。逃れた夏目を救うため、仲間達が動き始めて……。

BookWalkerの30時間無料キャンペーンでめちゃくちゃ久しぶりに続き読みました……前巻(11巻、EX2)あたりから読み直していたので、1冊しか読めなかったんですけど…。

11巻の前半でバラバラになった仲間達を描いたところから、天馬の行動をきっかけに再び彼らが希望を取り戻して、そして夏目の危機という再び動くべき時が来て、ひとりひとりとこれまでの場所を抜け出し同じ場所へ集っていく展開、最高にワクワクする。このときのためにと牙を研いでいた彼らが集い、一年半ぶりの大立ち回りを演じるのが最高に熱かった。

改めて本当に天馬が前巻から良い活躍をしてる。「普通」じゃない仲間達の中で、「普通」であることが取り柄の天馬こそが状況を動かしていくという展開が本当に熱いし、仲間の危機となれば躊躇いなくその状況に飛び込んでいく姿がかっこよかったし、前巻から引き続き完全にジョーカー的な立ち位置になっているのが楽しすぎる。そして京子はいい女になったし、一番敵に近い場所で押しつぶされそうになりながら必死に抗う鈴鹿の姿にじんわりするし、唯一前巻から戦闘描写のあってその成長ぶりが示唆されていた冬児が助けに入った時の安心感ときたらもう。楽しくて仕方がなかった。

しかし、ほぼ全員が勢揃いとなった中、まだ合流できていない春虎と大友先生の周囲から感じる不穏な気配が凄い。大友の危うさは二部が始まってからずっと示唆されてきたけど、その危うさに本人が気づいていないこと、そして夜光の件があったとはいえ誰よりも情に厚いはずの春虎からの拒絶という形で示唆されるの、本当に衝撃しかなかった。春虎の方も色々と本調子じゃない部分が見て取れて(特に飛車丸)、あぶなっかしい。

物語はそろそろクライマックスに向けて収束していくという雰囲気で、そんな中未だに底が知れない相馬陣営や真意が見えない木暮、夜光の件がどうなっているのかよくわからない春虎やフラグ満載な大友など不穏な種も満載。今後どうなっていくのかがとても楽しみになってきました。続きも読もう……。

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スレイヤーズ16 アテッサの邂逅

 

降魔戦争の再来を食い止め、死闘の疲れを癒そうと里帰りを決めたリナとガウリイ。その道中、なんの因果かアテッサの街で正体不明の野盗騒ぎに出くわし、護衛を引き受けることに。ところが、その野盗はフツーの魔法とは違う系統の術を使い、思わぬ大苦戦!?街の被害も大きくなり、さらには魔道士にとって最悪の相性の兵器も用意されていた!魔力増幅の呪符を失い、戦力として大幅ダウン中のリナに、勝機はあるのか!?「勝つしかないでしょ。そんな敵でも」だがしかし!こんな危機にこそ心強い仲間たちがいるわけで―白霧がうごめく深き森で、リナの魔法が唸りをあげる! (「BOOK」データベースより)

色々あって(本編15巻分)里帰りをすることになったリナとガウリイ。仕事は受けないつもりだったが、故郷であるゼフィーリアの国境にある町で野盗(?)からの護衛を頼まれ、引き受けることに。しかしこの案件、ただの野盗ではないようで……!?

何を言ってるかわからねえとおもうが18年ぶりの「本編」新刊。ゼルとアメリアの本編再登場が24年ぶりだとか、うっかり計算してしまって戦慄が走った(なお短編の方の出番はカウントしない)。リナとガウリイのコスチュームが大幅にチェンジしていたことにものすごく時代の流れを感じましたがこれガウリイのコスチュームは……どうなって……?(正面図が無い)

魔族との戦いがメインだった本編とは少しだけ毛色を変えつつも、いつものメンバーが一同に介してドタバタ騒ぎしながら強敵をぶち倒していくという展開がまさしくいつものスレイヤーズで、ものすごく童心に帰れる。二部メンバーが出てこないのは少し寂しいけど(展開的に仕方ない)けど、それ以外のメインメンバーはほぼ総出演で懐かしさがヤバイ。あとがきで触れられていますが「同窓会」という表現がまさしくそれという感じだし、何よりあとがきの対談形式が懐かしすぎてもう一回ダメージを受けるまでありました。ていうか、対談形式のあとがき懐かしすぎじゃない!?あらゆる意味で心が震えた。

内容に関してはもう「いつものスレイヤーズ本編でした」というのが最高に正しい感想だとおもうんですけど、人馬さんの中の人の顛末のあの一度おもいきり笑わせておいて後から何度も何度も蒸し返してくる感じとかまさしく「スレイヤーズみ」を感じた。最高に好き。あと、新キャラであるアライナと呪文の話してるところ。軽快なノリもさることながら、スレイヤーズ世界の呪文まわりの話ってむちゃくちゃ楽しいんですよね。

今回は周年記念のお祭り短編の予定だったとのことで、一夜かぎりのお祭り騒ぎ感が大変に強い巻だったのですけど、ほんと時を超えて変わらぬ面白さだったなあ。評判が良ければ今後もあるかも…?みたいな書き方もされていたので、ときどきでいいので続きが出てきてほしい。本当に楽しかったー!!

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