今日もだらだら、読書日記。

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ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編12.5

 

『2年生編』ついに──閉幕!!!
大きな衝撃と共に『学年末特別試験』は終了。だが── 「私も含めて、何よりも気になっていることを解消したいと思う」 「綾小路が、わざと退学者を出してるってことか?」 「俺はあの勝負に納得なんてしてねえ」 「私の責任です。私はこれから、このクラスでリーダーを続けていく自信が──」 「私は絶対にAクラスにしてみせる。どんな方法を使ってもね」 「私たちが残された時間で逆転できる可能性は──」 各クラスは新たな火種を抱えたまま2年生最後の春休みを迎えることになり──! 「久しぶりだな清隆。元気そうで何よりだ、学校生活は順調か?」 「春休みが終わるまでには必ず。それじゃあ、今日はこれで失礼します」

各クラスに大きな衝撃を与えた『学年末特別試験』が終了。多くの生徒が釈然としないまま春休みに突入する高度育成高校。ついにAクラスに昇格した堀北クラスだが、綾小路を中心に生徒達の多くは疑心に囚われたままになっていた。一方、綾小路は兼ねてからの「計画」を実行に移すために動き出して……。

軽井沢…坂柳……堀北……一之瀬……一之瀬ェ!!!

2年生編の諸々に決着を付ける完結編であると同時に3年生編への準備回でもある春休みのエピソード。学年末試験の後始末、軽井沢との映画デート、一之瀬との「約束」、そして予想外にぶち込まれた三者面談──これまでの巻でも語られてきた予定通りの物語ではあったけど、予想を大きく超える展開も多くて楽しかった!何よりも、ここから見えてきた3年生編の勢力図が予想外過ぎて楽しみすぎる。

軽井沢と綾小路のお別れデートはもう、予想は出来ていたけどツラかったなぁ。いずれこうなることは見えていたけど、デートに向かおうとして少しだけ足が動かなくなった綾小路、一人称から僅かに漏れ出る未練……あと一歩なにかが違えばなんとかなっていた気がしなくもないのが辛いんですよね。そのなにかがどうにもならなかった結果がこれだし、正直綾小路の一人称なんてどこまで信用して良いのかわかりませんが。でも、軽井沢の一人称と重ねるように連ねられた綾小路の一人称、どこかに本心が混ざっていたことを期待してしまうな。(でも綾小路だからなあ……)

ちなみに12.5巻と同日発売の1年生編ガイドブックに付き合いたての軽井沢と綾小路のゲロ甘SSが掲載されているので是非読んでほしい。よう実フェスタの特典冊子で、あまりのいちゃこらぶりに読んでひっくり返ったやつ。これをこのタイミングで出してくるの酷くない!?

そして軽井沢とは対象的に、綾小路の予想を大きく超える形で再起した一之瀬と、彼の事情を知りながらも綾小路と「いつかの再会」を誓って学園を去る坂柳……いろいろな意味で今回はこのふたりのヒロインに全部持っていかれた感が凄い。壮絶なヒロインレースの裏で仄かな恋心を自覚した堀北は太刀打ちできるのか!?例によって1年生編11.5に引き続きまた最後の挿絵がめちゃくちゃに凶悪で最高に興奮した。(こういう挿絵きそ〜〜ってやつがピンポイントできたよね)

余談ですがこれまで以上に綾小路への対抗心を燃やすであろう龍園、さりげなく名前呼びから苗字呼びに戻ってて好感度の低下が著しそうな気配しかしない平田……綾小路との男子生徒との関係性も色々と不安になる展開の中、石崎だけがマジで態度変えないで付き合ってくれるの癒やしでしたね。綾小路が「平穏な学園生活」を送れるのなら彼らの横がいい……と内心で吐露しているのが印象的で。綾小路グループの崩壊は綾小路の実力開示がそもそものきっかけだったし、自分の実力や本心をある程度見せているのに同じ態度で接してくれる石崎達Cクラスって本当に居心地良いんだろうなあ。

激動の2年生編終了→3年生編が楽しみすぎ

学年末試験の結果を経て上位クラスに躍り出た堀北・龍園クラス、そして下位クラスに転落した坂柳・一之瀬クラス。2年生編開始時の構図を思い出すと本当にどうしてこうなったとしかいいようがないくらいの激動の一年間でした。一方外野では星ノ宮先生と茶柱先生の対立が浮き彫りになり、綾小路父・高円寺父が密談を交わしていて……三者面談周りの話は堀北クラスのお荷物でなかった高円寺を動かすためのお膳立てを外部が丁寧に立てましたといわんばかりの展開だったし、坂柳の「またお会いしましょう」発言も含めて3年生編ではこれまで以上に外部の思惑が絡んできそう。綾小路父が何もしないとかいってるの逆に信用できないでしょマジで。でも外部が動いてる分、ホワイトルームに戻るしか道のなかった綾小路の進路にも何かが見えかけている気がするわけで……。

そして作中期間半年前後かけて匂わせ続けてきた綾小路のクラス移動大作戦。移動先は概ね予想通りの感じなんだけど予想以上にハンデを背負った状態で、知り合いもあまり居ない状態で再スタート。ただ、Aクラスに上がって盤石だと思われていた堀北クラスは本人達も知らぬ間に最大の功労者を失い、龍園クラスにも色々脆そうな部分が示唆され、脱落寸前だと思われていた一之瀬クラスはリーダーの再起によりこれまで以上の強敵になりそうで……綾小路の目論見通り、本当にどのクラスが最後に勝っても全くおかしくない、文字通りの四つ巴状態になってるの凄い。

いろいろな意味で3年生編どうなってしまうのか先が見えなくて楽しみすぎる!!

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フルメタル・パニック! Family2

 

懐かしき戦友との再会は……弾丸とともに――!?
家族四人での平和な日常を目指す相良家が、新たな引っ越し先で再会したのは……かつて宗介と最強の戦闘チームを組んでいたクルツ&マオ。 しかし、そんな彼らの元に物騒なトラブルが舞い込まないハズもなく――!? 衝撃づくしの「フルメタ」新シリーズ、待望の第二弾!

かなめを狙う追手をやりすごしながら、日本で潜伏生活を続ける相良一家。横浜の団地で高校時代の同級生・風間がやっている配信を見ていた宗介だったが、なぜか過労で倒れた風間の代わりに「Vtuberの中の人」としてゲーム実況をやる羽目になり…!?

宗介・風間(+小野D)の20年後の関係性に胸が熱くなった

アラフォーになった宗介とかなめと子供達の騒がしくも楽しい日常生活を描くシリーズ第二巻。前巻ではかなめ側の人間関係がクローズアップされがちだったんですが、今回は宗介側の人間関係がメインで描かれていました。

個人的には宗介が風間の代わりにVtuberの中の人をやる「神奈川県横浜市戸塚区の1DKの団地」がめっちゃ好き。何も知らない相良軍曹がテッサそっくりなガワのVtuberの中の人をやる時点でもう何も起きないわけがなく……案件なわけですが、宗介が上手くできないところまで組み込んで一種のイベントとして「企画」を立て、その上で宗介に声を掛けてきているのが上手すぎる。いやほんと風間、良い意味で「食えない大人」になったな。

フルメタ本編では宗介の破天荒な行動に振り回されるばかりという印象だった風間(や小野D)が20年の時代を過ぎてもなんだかんだと友人関係を続けているというのがとてもよかったし、何より、大人になった宗介が当時の風間が自分と友だちになってくれたことをめちゃくちゃ恩義に感じていること、そして「命の恩人」という言葉で胸が熱くなってしまう。最終巻のボイスメッセージのことだよねこれ……。

宗介って学生時代は同級生たちの事を弱者・守るべき対象だと思っている面があったとおもうんだけど、20年の時を経て戦闘能力だけが強さではないことに気づいた宗介が尊敬できる隣人として彼らと友人関係を続けている姿が見れたのが本当に良かったです。

伝説のウルズチーム、最後のロックンロール!

そして今回のメインはクルツ&マオ夫妻と娘のクララが登場しててんやわんやする「和歌山県東牟婁郡櫛本町の古民家」「三重県志摩市のもとやま国際ホテル」の2編。これがまた良かった。アラフォーである宗介よりも更に加齢の影響を感じるクルツ・マオ夫妻。若い頃のような無茶はもう出来ないとぼやきながらも久しぶりに最強のコンビネーションを見せる三人が、でもこんな風に三人で戦うことはもうないだろう──と薄々感じている姿が印象的でした。いや、1巻から宗介の衰えの描写はちょくちょく登場していたわけなんですけど、あのクルツくんが「老眼」て………。

加齢や病気で失われたものが沢山あるけど、同時に新たに手に入れたもの(知識とか経験とか財力とか)もたくさんあって……今回はそれを駆使してかなめを狙う悪者の親玉を追い詰めて無茶やりつつも気持ちよく勝つお話になっているのがめちゃくちゃ楽しかった!そして彼らの大活躍の裏でかっこよく登場しようとしてるのに全然かっこよくキメられないテッサおばさんおもしれえ女すぎる。彼女がどんな20年を歩んだのか、続巻を楽しみに待ちたいです。

それはそれとして、宗介の衰えの描写とかはまぁ順当というか年を取る上でどうしようもない部分ではあるのでいいんだけど、ふたりの子供達が時折見せる天才性と戦闘に対するセンス、それを内心で心配する宗介が印象的……というか不穏で……。1巻のかなめとソフィアの話もあるし、なんというかまだまだウィスパード周りの話が実は一件落着してないのではないかみたいな不気味さあるよなあ……。

あと、Vtuber回で夏美がぼそっと漏らした「父さんはまだ山奥から帰ってきてない」、戦争終わった後の帰ってこれない兵士の話だぁ……と頭を抱えてしまったスパ●ボプレイヤーの私。

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はじめよう、ヒーロー不在の戦線を。

 

世界を救う方法は──“主人公”を演じること。
「主人公らしさ」を力に変える兵器・スターゲイザー。前搭乗者の死により新たな“主人公”に選ばれた嗣道は、やる気も適正も皆無で……。ラブコメ、スポコン、デスゲーム――なんでもありの『主人公化計画』始動!?

主人公性人形兵器「スターゲイザー」を狩り、宇宙怪獣と戦い続けた少女・小日向茜は自らの命と引き換えに宇宙怪獣オフィケウスを封印し、死んだ。彼女の幼馴染・高橋嗣道は彼女の死を受け入れられず引きこもり生活を続けていたが、スターゲイザーの設計者である少女・山田麒麟から三ヶ月後にオフィケウスが復活すること、茜が「スターゲイザー」の次期操縦者として自分を選んでいたと聞かされて……?

“主人公性人形兵器”という設定が美味しすぎる

一人の少女が世界を救い消えた後……彼女の意志を受け継いだ「登場人物達」がその喪失に心を囚われ、嘆き、不器用に足掻きながらも再び世界を守る「主人公」になるため自らの足で立ち上がっていく物語。

主人公らしい行動を取れば取るほど強くなる「主人公性人型兵器」という設定がまず大勝利すぎる。乗機の機能を開放するために必要な主人公らしい行動というのが「教室の後ろの窓際の席で転校生を見初める」「屋上で昼食を食べる」みたいなベタな学園青春ラブコメシチュエーションから「他人のために生命を賭ける」みたいなシリアスなものまでなんでもござれで、とにかく楽しかった。機能拡充のために無理やり学園青春ラブコメやなんちゃってデスゲームやらされてる展開が面白すぎるし、勿論終盤のアツい展開にも関わってくるし……主人公性開放をタテにしてあらすじとおりの「なんでもあり」、色んなジャンルの展開を拾っていけるのうまい設定だなあ。

そして主人公らしい行動には恩恵を与えるけど主人公らしからぬ行動には重いペナルティを与える主人公性人形兵器のスターゲイザーさん、普通に面倒くさい主人公属性ゴリ推しオタクの人じゃないですかーーー!!!気弱で普通の主人公が目の前に脅威を前に立ち向かえずに一度逃げ出そうとするとか最高に主人公性高い行動だと思うんですけど(いや本当に逃げ出してしまったら主人公性皆無だけど)、それを敵前逃亡とみなして解釈違い起こすスターゲイザーさんとは解釈が合わない。スターゲイザーさん、主人公の解釈が昭和で止まってるんだよなぁ……。あと私なら非常時に学校の制服で否応なしにロボに乗るシチュエーションには百万点あげます(聞いてない)

少年少女達がそれぞれ前に踏み出していく展開がアツい

永遠に皆の中で輝き続ける最強の主人公・小日向茜、押しかけヒロインなのに嗣道が茜しか見てないせいで色々不遇なヒロイン・山田麒麟、黒幕系悪友枠の土門孝之介、茜に救われ彼女の一番近くにいた嗣道に対して風当たりが強めな御子柴蛍と貴山蓮。そして気弱流され系のように思えて誰よりも「主人公」としてのスピリットを持っている最弱の主人公・高橋嗣道……誰も彼もが魅力的なキャラクターばかりで、そんな登場人物たちが自らの存在全てを掛けてぶつかり合う展開が本当に面白かった!登場人物たちが小日向茜の喪失をどうやって受け入れていくのか……最強の主人公であった彼女ですら倒せなかった最悪の宇宙怪獣にどうやって立ち向かっていくか……誰よりも強かった小日向茜の本当の想いはどこにあったのか……「主人公」とは一体何なのか。宇宙怪獣vs人形兵器とのアツい戦い含め、あらすじから期待していたやってくれそうな展開全てに百点満点で応えてくれるの、とにかく気持ちよさしかない。

個人的にはもうひとつの主人公性人形兵器を狩りダークヒーロー的な立ち位置になっていく貴山蓮とのライバル関係もめちゃくちゃよかったんですが、なにより嗣道への激重感情が隠しきれてない悪友・土門孝之介の暗躍にめちゃくちゃ滾りましたね!!嗣道ならこのくらい乗り越えるから大丈夫と信頼というには歪んだ執着で一歩間違えたら死ぬ試練を課してくるの人の心がなくて最高なんだよなあ!!一応彼の行動原理も「茜から託された」という大義名分があるわけですけど、やっぱどっちかって言うと嗣道への激重感情で暴走してる感じがするのたまらん。

1巻で綺麗にまとまっている物語ではあったけど、逆に続けようとすればいくらでも続けられそうな物語でもあり……続巻があるなら読んでみたい。楽しみにしてます!

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バズれアリス 3 【追放聖女】応援(いいね)や祈り(スパチャ)が力になるので動画配信やってみます!【異世界⇒日本】

 

「聖女アリスの生配信」コラボ企画で魔王を超えろ!
追放先の迷宮で異世界──現代日本に繋がる鏡を発見し、レストランを営む青年・誠の協力で配信者デビューを果たした聖女アリス。同じ聖女であるセリーヌと可愛いの化身シェフ・ラビットがメンバーに加わり、彼女の配信の人気はますます盤石なものになりつつあった。しかし突如届いた「魔王復活」の知らせにより、セリーヌは単身王都へ帰ることになってしまう。メンバー唯一の頭脳派の離脱──この大きすぎる穴を埋めるべく、残された脳筋アリスとその仲間達はある人気配信者とのコラボ企画を実施することに……!? 「聖女」兼「配信者」がバズって戦う異文化交流コメディ、第3回配信開始!

もうひとりの聖女・セリーヌや謎の美少女(?)シェフ・ラビットちゃんを加えて盛り上がる「聖女アリスの生配信」チャンネル。順調に登録者数を増やしていたが、ある日突然エヴァーン王国が復活した魔王に襲われ、セリーヌが一時離脱する事に。更に現実世界ではシェフ・ラビットちゃんの正体を勘ぐる声が聞こえ始める。セリーヌが抜けた穴を埋めるため、誠はとある配信者に声を掛けるが……!?

やっぱり真ヒロインはシェフ・ラビットちゃん(アラサーバ美肉男性)なんだよな

魔王復活、正体バレの危機……2つの世界で同時多発的におきた事態を打開するため、停滞していた物語が一気に動き出すシリーズ第3巻。降って湧いてくる苦難を千切っては投げちぎってはなげしながら登録者数を一気に集めていく展開がとにかくアツくて面白かったし、「異世界」が実在するという衝撃の真実よりも「シェフ・ラビットちゃんの正体(性別)バレ」の方が重い議題になってるの現代のネット配信の闇すぎて笑った。いやイメージ商売だからそこが重要議題になるのわかるんですけどね……!?(そしてネットの反応がまたわかりすぎて更に草ァ!!!)

今回セリーヌが抜けた穴を埋める形で運営に参画した天下一ゆみみがチャンネル運営とリスナーの間の緩衝材として良い仕事してたなぁ。彼女じゃないと成立しないような流れや案件が多々あったし(同時に火種も持ち込んだ感あるけど)、なによりもシェフ・ラビットちゃんの正体バレ周りのアレコレに関しては「ラビットちゃんの強火ファン」である彼女の言葉だからこそファンの心に届いた部分も大きかったように思うんですよね。彼女が本気で怒り、そして率先して受け入れたからこそリスナー達の早期理解に繋がったというか。

そして例によって腐敗っぷりが凄まじいファッ◯ン・エヴァーン・クソ王国のクソムーブにかかれば魔王ですら無辜の怪物になっちゃうわけなんですけど、だからってたどり着いたのが全人類バ◯◯化計画だったのそれで良いのか、いや結構真面目におぞましいこと言ってるんだけど「その言葉」に言い換えられちゃうと途端に残念な現代のオタクミームに汚染されてる人感出てくるのはなんでなんでしょうか……いやでも魔王が影響受けたであろう流れ的に実際「そういうこと」なんだろうな……ところで今回は口絵から何から最初から最後までシェフ・ラビットちゃんが真ヒロインの風格。

なんか酷い所で次巻に続いたァ!?

セリーヌの離脱とゆみみの運営加入、誠とアリスの関係性の進展、その思いを受け止めたアリスがこれまでの生活を捨ててでも一歩前に踏み出す覚悟と決意をして……そして攫われたお姫様(シェフ・ラビットちゃん)を救うために魔王と対決する──トントン拍子に物語が進行するクライマックスみたいな展開で、このまま綺麗に全部問題を片付けて終わってしまうのか!?と思ったんですけどまだまだ物語は終わらない模様というか、最後の最後でとんでもない爆弾投げつけてきたというか続きが気になりすぎるんですけど!?続巻を明日出してくだs(1記事ぶり今月2度目)

……しかし、次で綺麗に終わりそうな気もするし、まだまだ引っ張れそうな気もする終わり方だったな。終わらせようとすれば次で綺麗に終われるのは事実なんだけど、なにげに迷宮踏破も終わってないしエヴァーン王国のアレコレは全ての元凶が残ってるわけで色々と手札切りきってない感じは……。

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【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう 3〜けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしくアホ程バズって伝説になってますわ!?〜

 

人気沸騰のお嬢様配信バズ、第3弾!
渋谷ダンジョン崩壊を食いとめ、いっそう人気と知名度を高めるカリンお嬢様。 ふってわいた警視庁との初コラボの最中、カリンは実力派サムライガール配信者・四条光姫と鉢合わせる。 しかし、カリンを前にした彼女は明らかに挙動不審で……? 一方、国内最強クラスのクラン、ブラックタイガーは秘かにカリンを陥れようと動いていた。 「虎の尾を踏んだ者がどうなるか思い知らせてやる……!」 その卑劣なやり口が、カリンの逆鱗に触れたとき――避けられない大抗争が幕を開ける。 どこまでも規格外なお嬢様ダンジョン無双バズ、勢い加速する第3弾!

渋谷のダンジョン崩壊を救ったことで一躍時の人となった山田カリンお嬢様。本日ももちもちたまご先生から戴いたイラストを飾るための「絶対に壊れない額縁」を作ろうとしてダンジョン配信を行っていたが、そこで悪徳クラン・ブラックシェルが「やらかし」ている現場に遭遇してしまう!?未成年冒険者・神代穂乃花を救い出したついでにスキルを鍛えて下層でも戦えるだけの力を与えてしまうカリンお嬢様だが、そのことがとんでもない事態に繋がっていく。さらには、日本最大の悪徳クラン「ブラックタイガー」が彼女を破滅させるために動き出して……!?

ついに警察沙汰になってしまいましたわ〜〜!?(◯◯◯で)

圧倒的なスキルとパワーを持つがずっと個人で活動してきたせいで常識が絶望的に足りないダンジョン探索系配信者・山田カリンお嬢様が本人完全無自覚のまま私TUEEで人気配信者の道をジェットロケットで爆走する第三弾。今回も安定して面白かった〜〜!これまで良くも悪くも親友の真冬とのふたりぼっち感のあったカリンお嬢様でしたが、今回は配信者仲間となる新キャラも多数登場で世界感が一気に広がったなぁ。あと穂乃花様がブラッククランの下働きで世間の動きを追えてなさすぎて、目の前でカリンお嬢様のアレコレに新鮮な驚きしまくってる展開良かったですね!!いやあ初心者が沼に落ちながら悲鳴を上げる姿は健康に良いな!!!

ダンジョン配信中に出会った未成年〈神匠〉持ち仲間の初心者冒険者・穂乃花様にスキルのなんたるかを教えて急成長させ、同じく未成年冒険者でありカリンお嬢様に次ぐ人気配信者であり本物のお嬢様である四条光姫の肩を借りて(?)自らも急成長していく、教え教えられな展開。そういえば完全にこの辺我流でやってるんだよなあカリンお嬢様。穂乃花様の急成長を見るに外れスキルだと思われていた〈神匠〉が本気でヤバいスキルだというのは当然あるけど、逆にひょっとしてしかるべき相手から教えを請うたら穂乃花様のようにカリンお嬢様もここからガン伸びする可能性がある──というコト!?我流だからこそ強い、みたいな可能性もありそうではあるけど。

外れスキル〈神匠〉の真の能力が提示されたことで水面下で起こりかけていた能力者の争奪戦が穂乃花の救出と彼女の所属していたクラン・ブラックシェルの内部事情暴露によって白日の下に晒され、カリンが巻き込まれるのを危惧した真冬の手回しによってまさかの国家権力出動の事態に発展。ついでに棚からぼた餅でカリンお嬢様最初期のフィスト◯ァック事件の犯人まで発覚。なんだかんだとめちゃくちゃ綺麗に収まった、と思われたのですが……。

まさかの炎上、からの……とんでもない所で終わってますわ〜!?

未来ある若者に鞍替えされ、下部組織をいくつも潰され……カリンお嬢様大躍進の裏でとばっちり的に被害を被り続けてきたのが日本最大のクランである「ブラックタイガー」。彼らの周到な内部工作によって「これまでの一連の事件はカリンお嬢様の自作自演なのでは?」という疑惑が一般人達の間で持ち上がり、炎上状態になってしまう。

いろいろな意味でお嬢様の戦闘能力が天元突破すぎて一周回って驚きに新鮮味がなくなりかけてた(ような気がしなくもないがやっぱり毎回新鮮に驚いてる感じがしなくもない)中、まさかの警察出動、そして国家最大のブラッククランとの戦い!!と周囲のスケールがガン上がってきたのめちゃくちゃ良かった。警視総監の横でガチガチになるカリンお嬢様面白すぎるし、その一方でまさかの炎上騒ぎに水面下で慌てふためくカリンお嬢様の年相応な少女(?)としての一面可愛い。

戦闘能力的には向かうところ敵なし状態のカリンお嬢様を悪の組織が陥れようとするならその方法(情報戦)しか無いだろうなと思っていたけどそれにしても的確に弱点を付いてきたよなあ。ちゃんと彼女の配信を追いかけてるファンなら到底信じないような情報操作でも、最近の事件をきっかけに彼女の存在を知った「ニワカファン」達にはそういう情報操作がテキメンに効いちゃうし、世間慣れしてなくて基本力押しのカリンお嬢様だからこそネットの炎上の渦中に自分が置かれるという状況には弱い。

しかして彼女の危機を救うために立ち上がったメンバーがあまりにも錚々たるメンツで笑ってしまう。国家権力の犬となった穂乃花様達〈神匠〉持ちの面々がノリノリでブラックタイガー狩りに行こうとしてるの笑ってしまう(ていうかもしかしてあの電話の相手ってスレッドの979さんじゃないですよねぇ!?)し、彼女がバズったきっかけを作り前巻の騒ぎですっかり改心していた迷惑系配信者・影狼様がテレビ局にまで殴り込んでくるのとかもメチャクチャに笑……とてもアツい展開だったですし!アツい展開のハズなのに全員困惑してるのウケる。今回も秘密の特訓の最中をうっかり晒されてお茶の間にささやかな笑いを提供してしまって完全にコメディリリーフと化した影狼様ですが、これをキッカケに改心してからの努力が報われると良いよね。いやでも色んな意味で秘密の特訓風景は大草原だったんだけども!!

自分だけでなく周囲の人間が炎上に巻き込まれていることに気づいて静かな闘志を燃やすカリン。師弟やらライバルの登場を受けていよいよ表に出てきたカリンの親友にしてブレーン・真冬。彼女がカリンに授けたのは、疑惑をそれ以上のパワーで晴らすという方向性で……いやいろいろな意味で次巻が楽しみしかない終わり方なんですが!?続巻明日出してください!!!!!(気が早い)

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ロクでなし魔術講師と追想日誌 11

 

戦いを終え迎えた卒業の日。最後の授業がいま始まる──?
来るべき比翼の日。だがそこに堕落の果実を強奪する組織が現れ―『第惨事チョコレート大戦』。 グレンの反対を押し切り魔獣退治についてきたシスティたち。彼女らを待っていたのはサキュバス!? 『世界最強の魔獣』。あの“迷”探偵がまたまた登場。今度は怪盗と直接対決?―『魔導探偵ロザリーの事件簿・飛翔編』。 国外任務のためグレンとセラが潜入。怪しまれないよう新婚夫婦を装うことになり―『偽装夫婦のシンフォニー』。 そして――禁忌教典をめぐる戦いを終え、卒業の日を迎えたシスティたち。だが現れたグレンは最後にとんでもないことを突きつける――「要するに、”最後の卒業試験”ってやつだ」

比翼の日(バレンタィン・デー)を前に浮かれるアルザーノ学園の生徒達。ところが、『愛の片翼血盟』を名乗るモテない男子生徒たちの襲撃を受けてしまう。奪われたチョコレートを奪還しようとするシスティーナ達だが、敵は予想外に強くて……!?

最後だからかいつもよりはっちゃけ具合が凄い!

「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」シリーズの短編集、システィーナ達の卒業が描かれる本編完結編。最後の最後ということもあるのかやたらハッチャけた短編が多かった気がします!というかバレンタィン(誤字ではない)を舞台にモテない男達が(某教授のドーピングで)大暴走する『大惨事チョコレート大戦』の破壊力が酷かった。バレンタィンの話、原作初期の短編だったらグレン先生はむしろカロリー欲しさに男子達に迎合する流れだったんじゃないかと思ったのですが、しっかり男子たちからモテ側の人間と認識されて全力で襲われてるの感慨深い。

そして同じ方向で色々と酷かったのがシスティーナ達がグレンの魔獣退治に付き合う『世界最強の魔獣』。世界を揺るがす大戦すらも乗り越えてきたシスティーナ達がグレンの姿で誘惑してくるサキュバス達にメロメロにされる展開に笑ってしまうんですが、グレンならなんでもいいマリアはともかく、ルミアとシスティーナで出てきたグレンの方向性がほぼ真逆なのめちゃくちゃ面白いな。二人がグレンに惚れた一因を考えたらまあたしかにこうなるよな、という感じではあるんですけど……そしてもはや悲しき合成獣と化しているリィエルのグレン……。

その他、ポンコツ極まりないグレンの後輩が謎のラッキーパワーを発揮して大活躍(?)する『魔導探偵ロザリーの事件簿・飛翔編』、いつもはシリアス担当な過去の特務分室を描く『偽装夫婦のシンフォニー』すらまさかの色ボケ(押せ押せのセラ、やたらとグレンに童貞捨てさせようとする男性陣)展開でめちゃくちゃ笑った。いや、真顔で房中術の本渡してくるアルベルトも大概だけど、セラを取られたくなくてグレンに嫉妬ましましなイヴちゃん可愛いね……現在を考えると色々としんみりするところもあるけど……というかこの色ボケ話で最後の最後に泣かせてくるのズルいんだよぉ……。

彼らの前途が楽しみになってしまう、書き下ろしが良かった

書き下ろしの『最後の卒業試験』は本編完結後、システィーナ達の卒業の日を描く未来の物語。卒業式の直前にグレンが最後の授業として自分を倒せと言い始めて……というお話なんですが、これがとてもよかった。

システィーナたちを信頼しながらも、いろいろな意味で「安寧な学園生活」を送れなかった教え子たちを心配して試練を与えるグレン、そんなグレンを苦笑いしながら見守る大人組……という構図がなんともエモく、彼らの期待通りにグレンの望んだ答えを掴み取るシスティーナ達が頼もしい。物語の中で見ることは叶わないかも知れないけど、彼らの前途が楽しみになってしまうお話でした。

グレンが今後どのような道を歩むかは巧みにぼかされてしまったんだけど、その辺はイヴのスピンオフで明かされるのかな?まだまだ終わらない「ロクアカ」の前途に期待しつつ、とりあえず本編完結お疲れ様でした!!

……ところでドラマガ掲載の短編、確認したところ現在連載中の「if」を除いても未収録の短編があと1冊分くらいあるんですけど、この辺はシリーズ名を微妙に変えて出すとか、今後出てくるらしいイヴのスピンオフにさりげなく挿入される形になるのなあ。ドラマガの方には店舗特典まとめ回とかもあったので、その辺含めて全部収録してほしい。さすがにこれほどの人気作で未収録短編がこれだけ発生するのはなしだとおもうので何らかの形でまとまるとおもってるんですが。

「if」もそろそろ纏める流れだと思うんですが……雑誌掲載分でメインヒロイン級のキャラクターのルートはほぼやってるんで、書き下ろしで誰が来るのか密かに楽しみなんですよね。あと来てないのはセリカとかか、個人的にはもしもの可能性でもいいからジャティスルートが見たいんですが……。

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歴史に残る悪女になるぞ 7 悪役令嬢になるほど王子の溺愛は加速するようです!

 

2024年10月 TVアニメ放送スタート★ 歴史に残る大悪事【王宮爆破計画】決行──!
恩師ウィルを陥れた王太后ジュリーが、本当にウィルを憎んでいたのか疑念を抱いたアリシアは、オージェス商会を訪れ彼女の情報を探る。 本心を知りたい――その一念でアリシアは兄達を巻き込んだ【王宮爆破計画】を立てジュリーを誘き出すことに!  しかしその代償は、デュークとの決別。 「デューク様、愛しています」 アリシアの覚悟にデュークは!?

ウィルおじいさんの目をえぐってロアナ村に追放したり、祖父達を国外追放した張本人である王太后ジュリー。全ての元凶であると思われていた彼女の存在だが、亡くなったウィルおじいさんの日記を読んだアリシアは彼女の行動にとある疑念を抱く。彼女の真意を知るため、王宮に乗り込もうとするが……。

バトルに恋愛に、とにかく激動の一冊だった

まさかの王宮爆破計画、最大の「敵」になりそうな王太后ジュリーとの対決、デュークとの対話、そして……と、とにかくいろいろな意味で激動すぎる1冊でした。王宮爆破計画、なんだかんだで被害ゼロだったしデュークの溺愛パワーやらなにやらでノーカンになると思ってたんですけど予想以上に後の影響が大きかった。いやまぁ、そのへんの処分に関しては本人ノーダメみたいな顔してるのが実にアリシアらしいんですけど……。

最愛の子供たちを護るために敢えて「巨悪」として振る舞うジュリー様の姿、その不器用な優しさはアリシアの目指す「悪女」と重なる部分も多いように感じて、でも決して同じものではなくて。ずっと謎だった彼女の真意を唯一アリシアだけが感じ取ることが出来たのもさもありなんでした。このふたりの対話、とても良かったなあ。

全てを捨てる覚悟で挑んだジュリーとの対決の直前、アリシアがデュークに対して初めて見せたほのかな恋心が大変に愛しい。前巻の恋愛トーク思った以上に効果あったんだな。今回の処分の件もあって本人達の思いとは裏腹に一前途多難感が出てきた感もあるけれど、実質父親公認みたいな状態ではあるし、この2人ならなんとかしてしまうのでしょうという安心感が凄かった。

あと今回、ことのほかウィリアムズ家の三人の兄達にスポットがあたってたのがとても良かったです。いやなんというかわちゃわちゃしてて可愛いなこの兄妹……。リズの無意識下での影響がなければこんなに仲が良かったんだな……。

吹っ切れたキャザー・リズがやっぱ最高〜!!!

王宮爆破事件の処罰もなんのその、ウィリアムズ家に戻って家族との対話を済ませ、改めてラヴァール国へ向かおうとしていたアリシア。ところが、翌朝唐突に彼女の姿が消えてしまう。ジルやデューク一派やヘンリ達は彼女の痕跡を捜して奔走することに。

突如姿を消したアリシアを追う中で改めてそれぞれのやりたいことを自覚する面々の姿が印象的だったのですが、なにより彼らに助けを請われたキャザー・リズの反応が良かった!色々と吹っ切れてから彼女がただの「良い子ちゃん」じゃない顔を見せるようになったのが凄く好きだし、アリシアの見ていない所でバリバリに彼女をライバルとして意識しまくっているのがとても良き。今回は特に改めて「聖女」としてリズが背負っているものの大きさの一端に触れる展開もあって良かった。いやほんと、ここ何冊かでどんどんキャラクターとして深みが出てくるな彼女……。

そんなわけで次巻は改めてウィルおじいさんのアレコレで中断されたままだったラヴァール国編再開?これまでとは少し勝手の違う状況でアリシアがどう動くのか。別行動で動くであろうジルの動向も気になるし、次巻も楽しみです。

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妹の配信に入り込んだらVTuber扱いされた件1

 

第3回一二三書房WEB小説大賞銀賞!
一癖も二癖もあるVtuberたちとの非日常コメディ開幕!
その日、名家の令嬢設定のVtuber・春風桜は配信事故を起こした。 配信中に寝落ちして、そこにやってきた家族の音声が入ってしまうという、よく聞く配信事故だ。 そのVtuberが俺の妹だってことと、その家族ってのが俺であること、そしてその配信がきっかけで春風桜の「兄者」として俺が配信に巻き込まれたことを除けば。 叫ぶオタク女子、聖女で酒乱な雪女、ゲーマーの魔王――これは、そんなヤバい奴らと俺たち兄妹の賑やかな日常だ。

寝落ちしている妹の部屋でゲームをやっていたら、翌朝妹にキレられた。どうやら妹は企業所属のVtuber・春風桜として活動していて、昨夜は配信切り忘れたまま寝落ちしていたらしい。そうと知らずに妹の配信画面に自分のプレイが映り込んでしまっていたというのだ。妹に言われるまま、なしくずしに彼女の配信に「兄者」としてゲスト出演する羽目になるが……!?

ハイテンションで容赦のない兄妹の会話劇が面白かった

妹の配信事故で映り込んでしまったことをきっかけに、半公式のVtuberみたいな形で妹の配信に参加する羽目になってしまった兄を主人公にしたVtuberもの。アホの子でボケ担当でいじられキャラな妹とオタクコンテンツに対して妙にハイスペックで基本ドSなツッコミ担当の兄、そこに個性豊かすぎる同じ企業のVtuber仲間達が加わって……ハイテンションで繰り広げられる会話劇が面白かった!細かく気になる部分はあったんですけど、会話劇の面白さ極振りで押し切るみたいなお話だったな。

兄と妹の容赦なきツッコミの応酬、最近ではなかなか見られなくなってしまったノリで新鮮に楽しめました。妹(や仲間のVtuber達)が兄者にやり込められてるとリスナーが自発的に身代金をスパチャしてくる流れにいちいち笑ってしまう。昨今の判定だとかなりギリギリのところを攻めてるな……とも感じたんですけど、口で何を言おうが兄妹の気のおけない関係性と仲の良さは伝わってきたので個人的にはアリ。まぁ本人になんのメリットもないのに妹者に乞われれば配信に参加してくれる兄って多分いい兄だと思うんですよね(真意が掴みづらい部分の多い主人公ではありましたが)

妹のVtuber仲間達とのわちゃわちゃ感も良かった!先輩であり妹の一番の被害者でもあり兄の被害者でもあり気がつけば兄の嫁扱いされているスミレ先輩、唯一の男性Vであり兄者の通り名と同じ「魔王」を自称してたせいで割を食い気味な夜斗、妹の同期でディープなアニオタでもありすぐ暴走する紅葉。兄者のトークスキルが高いからなのか誰と絡んでいても別の面白さがあって楽しい。いや紅葉とのアニオタ会話はディープすぎて結構ついていけないネタ多かったけど……知ってる作品のネタでも普通に伝わらないネタあって、この手のメタネタやるのって本当に難しいなと思いました。

配信で知り合った夜斗と兄者が配信外ではゲーム友達になってる設定とかめちゃくちゃ良かったな。ゲーム強者の兄者が唯一本気出してぶつかりあえる相手でもあるようだし、良い悪友ポジションになりそうでふたりの今後が密かに楽しみだ。

話は面白かったけど、本編以外の部分で粗が目立った

これ本当に物語とは関係ない部分への感想なんですけど、明らかに「章題」として書かれている行を空行すら入れずに普通の平文レイアウトで出してくるのマジでどういう判断??分かり辛いにもほどがある。章題=動画タイトルになっているのでまあ【】文字とかで見分けはつくんですけど、それでも平文で出てくると場面転換が分かりにくくて混乱する。作品が作品とは一切関係ない所で損をしているのしんどい。作者が改行嫌い系の人なのかとおもったけど、Web版確認したらちゃんとこまめに空行入れて小見出しとして読めるようにしてて、編集部側のやらかしっぽいんだよな……。

あと、これはWeb小説原作の書籍化ではありがちな不満なんですけど、ページ数の都合だけで尻切れトンボに巻が終わってしまうの本当に消化不良なのでやめてほしい……本作の場合、兄者がゲームが上手すぎて友達と遊ぶ時に本気を出せない/自然にセーブしてやってる……でもVtuber/配信者としてなら本気を出してゲームしてもいいんじゃない?それが受け入れられる世界なんじゃない?みたいな展開がそれとなく出て来てて、それを周囲も後押しするみたいな流れがあって凄く個人的にそのへんの話もうちょっと読みたかったんですけど……会話劇としては面白かっただけにスッキリまとまらないのが残念でした。Web小説ってそんなもんだよなとおもう反面、書籍化するなら改稿するなり書き下ろし追加するなりエピソードの順番を変えるなりして1冊である程度纏めてほしいとも(この辺も編集部の手腕の見せ所だと思うんですけどね……)(いやでも原作からして特に問題解決とかはなくてずっとこういう話、という可能性はあるので、好みの問題ではあります……)

ところで妹のチャンネル登録者数が百万人とかになっててガチでヤバかったので兄者は面倒くさがらずに企業所属するなりなんなりしてお金をもらった方が良い。本編内で散々断ってたけどそれにしても慈善事業でやるには金額がヤバいことになってそう。

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アラサーがVTuberになった話。サブチャンネル

 

祝、シリーズ2冊同時刊行! コミックスも出るよ!
その日、年の離れた兄が路上で倒れて緊急搬送されたという一報が届いた。──『こうして兄はVになった』  休日の兄は一体何をしているのか? その謎を探るため神坂雫は兄の尾行を開始する。──『ある日の兄妹』  親バカイラストレーターmikuriが秘める、長女との悲しき思い出とは……。──『mikuriの親心』  掲示板の名物キャラ、駄馬とガチ恋ネキの意外な素顔が判明!? ──『とあるリスナーたちの休日』  1?3巻までの特典小説に書き下ろしを追加した全22編を収録!

年の離れた兄が過労で病院に緊急搬送されたという知らせが妹のもとに届いた。兄はブラックだった会社を辞めて実家に戻ることになったが、家族の居ないところでは抜け殻のようになっている兄の姿を見ると不安にかられてしまう。そんな時、推しのVtuberが所属する「あんだーらいぶ」が新人募集していることに気がついて、オーディションを受けるように薦めてみたが……?

店舗特典、どんどんまとめていってくれ(切実)

店舗特典小説やWebに掲載された発売記念短編、書き下ろしも収録した番外編短編集。アラサーVの店舗特典、割と骨太な内容が多かったし流石に追いきれてないのでこの調子で定期的に書籍にまとめていってほしいですよろしくお願いします。特に4巻の店舗特典小説とか分量がエグかった上に実質本編みたいな内容まで含まれてたので……。

妹・雫ちゃん視点から兄のVtuberデビューを振り返る「こうして兄はVになった」を皮切りに、周囲の人々の視点から3巻までの物語を綴っていくお話が興味深かった。特に月太陽コンビの視点、ほとんどのお話が本編で神坂視点から語られたエピソードを更に月/太陽両者の視点から描き直すので1つのエピソードに対する情報量が増える増える。

mikuriママの視点から神坂兄妹との出会いを振り返る「mikuriの親心」が大変良かったです。約束を果たせないまま突如として姿を消した「娘」、彼女と入れ替わるようにデビューして常に炎上している「息子」とそんな息子が溺愛している妹でありmikuriママにとっては二人目となる「娘」。Vtuberから距離を置こうとしていた彼女が躊躇いながらもかつての「娘」に出来なかったことを今度こそしてあげたい……と少しずつ神坂に入れ込んでいく姿が印象的で、同時に、本編では明かされなかったお誕生日メッセージの音声コメントでのやりとりにほっこりしました。それはそれとして神坂のマンスリーボイスはコミカライズの方でも改めて言及ありましたけどどんだけ破壊力高いんですかね。ギャップ萌えって怖いな!!!

個人的にお気に入りなのがあんだーらいぶスレのコテハン組の日常を描いた「とあるリスナーの休日」「とあるリスナーのその後」。というか3巻から続くガチ恋ネキ&駄馬くんコンビの話がめちゃくちゃに好きなんですけど、駄馬くんのバックグラウンドで予想以上におヤバい旧家の設定お出しされてめちゃくちゃ喜んでる。駄馬くん、本編のガチオタぶりと今回明かされた人物像を合わせると無限の味わいあるよね。そして「クラスメイトの推しが先輩だった件」を読んでたら思わぬ人物がコテハンコンビに合流しそうで今から楽しみにしてます。

いや、最近マイクラを始めたのでマイクラネタ周りのネタが読みたくて2巻を読み返してたんですけど、一連の短編を読んでからこの辺の話に舞い戻ると掲示板周りの話で凄いニヤニヤできちゃうんですよねえ……駄馬くんの自称美少女発言……コミケ会場に現れた謎の車椅子お嬢様&メイドの話……。

脇役視点の短編だからこそ改めて気付かされることが多かった

普通に短編集としても面白かったんだけど、いつもの神坂の一人称でないからこそ見えてくる事実も多くて、面白かったなあ。月太陽コンビと雫ちゃんのつながりとか、案外神坂視点からだと見えないもんですね。あと柊兄妹のご実家が結構良いところではないか疑惑とか。

特に印象深かったのが雫ちゃんの視点から兄の一日に密着する「ある日の兄妹」で、いややっぱりこの兄妹相思相愛ブラコンシスコンすぎるんだよなあ……というのはさておき、どうしても気になってしまったのは兄の不器用すぎる生き方に対しての『そうした方が都合が良いという結論に至ってこういう生き方をしているのかも』というコメント。過去に相当ヤンチャしてたというのは本人の口からも何度か語られていますが、本当に過去に何があったと言うんだ。いや本心からやってるんじゃなくてある程度意図的に「あの」キャラ作りをしちゃってるんだとしたらなんというか思ってたのの何倍も闇が深くないですか……何が彼をそこまで追い詰めてしまったというのか。

神坂の女性関係も含めた過去、mikuriママの最初の「娘」、柊先輩の元同期なんかも場合によっては今後本編に登場してくる可能性もあるのかなあとか考えてしまっていたけどどうなんでしょうね。4巻の店舗特典で出てきた新戸先輩と社長まわりの話とかもなかなか意味ありげな内容多かったんだよなあ……今後出てくるのか、出てくるとしたらどういう形で本編に絡んでいくのか、とても楽しみです。

それにしてもこれはもう普通に聡い読者さんがたなら気づいている部分だと思うんですけど、この作品ってVtuber組はもちろんそうなんですけど登場人物全員が絶妙に本名を避けて描写されているんだなあ。Vtuberとしてのキャラクターネーム、作家としてのペンネーム……雫ちゃん&真ちゃん&月太陽コンビとか実家や学校での描写もあるのに巧妙に本名を呼ばないように書かれてることに気づいて、その自然さに唸ってしまった。すごく今更だけど神坂が妹のことを「マイシスター」呼びするのとかもそういう意図なのか……いや何も違和感持ってなかったわマイシスター呼び……シスコンだし……。

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アラサーがVTuberになった話。5

 

祝、シリーズ累計10万部突破!
私が神坂怜としてデビューして早8ヶ月。SNSに一通のDMが届いた。なんとその送り主は「狂犬」と呼ばれている女性VTuber、犬神狂衣嬢。これはまたもや燃えてしまうか......と思いきや、気づけばものすごく懐かれてしまっていた!? そして彼女が元プロゲーマーの天羽終里氏の友人であると知ったことから、3人でコラボ配信をするなど、ようやく平和で楽しい配信ライフが戻ってくる。だがそんなある日、今度は朝比奈先輩と御影くんが外部の騒動に巻き込まれ炎上してしまった! このままでは直後に控えた柊先輩の無料3D配信イベントに2人が出演できなくなると考えた私は、とある無茶な方法を思いつくのだが……。

雫の友人・十六夜真嬢の炎上騒ぎに端を発して久しぶりにコメント欄に荒らしが湧きまくるキナ臭い状況の中、神坂怜のもとに一通のDMが送られてくる。お相手はいつぞやのパコガワ参戦で話題になった公開オーディションを勝ち抜いてデビューし、ファンからは「狂犬」と呼ばれているVtuberの女性。さらなる炎上の予感しか感じない流れだったが、話を聞いてみたところ思わぬ展開に……!?

周囲の限界っぷりがますます加速していく

どうみてもハニトラ仕掛ける気満々の新キャラ・犬神狂衣が人生相談であっさり即落ち2コマしてるの本当に笑うんだよなぁ〜!!!初手で即落ち2コマで、気がつけばすっかり第二のアレポジションになっているの笑ってしまう。似た者同士ということで一度アレちゃんと狂犬さんにはどこかでサシコラボとかしていただきたい。最初から最後まで神坂の話して終わると思うし絶対におもろい。

というかその狂犬さんを皮切りに、いつものメンツ(mikuriママ&酢昆布ネキ&アレ&月太陽コンビ)からあんらいスレのガチ恋ネキまで、ガチ恋ぶり……というか限界ファンぶりが加速しててもう見てるだけでおもろかったな今回。新マネージャーさん提案の「マシュマロ読み上げ」回の破壊力が女子ファン的にポイント高かったというのもあると思うんですが、女子組はまだしもミカァ!もとい御影くんまでなんで後方彼氏面してるんですかねえ!?FPS友達である天羽くんもVtuber業界参戦してきて神坂の限界勢、いよいよ性別問わずになってきたな。

そんな中で他界隈の騒動に巻き込まれる形で炎上してしまったあさちゃんと御影くん。ふたりの炎上の影響は直近で控えていた柊先輩の無料3D配信イベントにも影を落としていって……炎上を理由に出演辞退しようとするふたりを無事に柊先輩のイベント出演させるため、神坂が裏で奔走!!……といういつもの流れなんだけど、炎上した時点で箱内外・身内どころかリスナーやスレ民にまで突貫の心配されてるの信頼感高すぎて笑ってしまった。実際、何かしようと動いてはいたわけだし、ほんと「そういうとこ」なんだよ。

いつも一人で突っ走って自分にヘイトを向けさせて事件を解決する──スレ民が言うところの「メイン盾」な神坂が躊躇いながらも周囲を巻き込むことを覚えて、自らに火の粉が掛からないような形で事件をうまいこと収めてしまう流れに成長を感じてニッコリ……というか、ふたりを救うために箱外まで巻き込む大型企画を主催したらこれまでの企業案件での好感度が高すぎたせいで今まで関わった企業のみなさんがこぞってスポンサーに名乗りを上げるというこれまでの集大成もいいとこな展開で腹抱えて笑ってしまった。しかもその企業が割と錚々たるメンツなもんだから手に負えない。気がつけばかつての男子コラボで参加した公式大会よりも規模がデカくなってるの、マジで何!?企業陣まで限界化してる気がするんですけど!?

こんなに笑えるASMR配信回、ある!?

メイン盾の役割をいつも以上にうまいこと努めつつ、今回のメインであり相当前からやるやる詐欺状態だったASMR配信(読み直したら2巻からずっと言ってた)がいよいよ開催。

前述の「マシュマロ読み上げ配信」がかな〜り女性向け需要に偏っていたこともあって、マンスリーボイスもそっちの需要っぽいし、そこからのASMR配信回となるとガチガチに夢女子向けのやつでは……?!と恐れおののいていたのですが、蓋を開けてみたら……こんなに笑えるASMR配信回あるぅ!?新種の焦らしプレイなの!?需要は合ってるのになぜか供給が間違ってるんですけど!!?いやマジでどうしてそこまで正確に需要をリサーチ出来てるのにお出しされた回答がこうだったんだ。いやこれはでも色んな意味で前情報なしで読んでほしい、リスナーたちもそうだけど読者の情緒もジェットコースターで大変だった。いやでも、mikuriママも言ってたけど配信中の神坂の立ち絵がニッコニコなの、これまでの経緯を踏まえると最高の高だったな!!

そんなこんなでコラボ企画主催に念願のASMR配信、そして初めての自力バズ……マジで最終回か!?って疑うレベルで盛り盛りだった1冊でした。最後のチャンネル登録者の増え方がエグい。いよいよ俺達の神坂が世間にみつけられてしまうのか。いやでも、100〜200ですっかり固定化してる低評価層やなにかにつけて炎上させようとする流れが確かにどこかにあって、これ流石にどこかに原因ありそうな気がするのでそのへんが片付かないと結局燃やされて元の木阿弥……になりそうな気配もあるんだよなあ。次巻がとても楽しみです。

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