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2022年読んで面白かったラノベ16選(11ヶ月遅れ)

「このラノ2024」TL見ていて去年のまとめ作ってないことを思い出した。

今見たら2022年まではギリギリ好きラノがあったのでもうそれで良かったのでは……??感があるのですが、確認したら年始にたたき台だけ作って途中まで記事書いて放置してたので完成させて出しておきます。多分ここから10選に削ろうと思ってたと思うんですが、今削ると完全に2023年を踏まえた作品群になるからそのまま出します……ここのところはこのラノの投票作を語る記事を同じ時期に出していたのでそれの亜種だと思ってください(このラノ投票しそこねましたの札を手に)。

来月か再来月くらいにまた似たような作品の語りしてるかもしれませんがみなかったことにしてほしい!

現代舞台

有象 利路「サキュバスとニート 〜やらないふたり〜」→感想
超健全(意味深)な異種族交流コメディ
エッチなことが大嫌いなサキュバスとワケあって絞り殺されたい(物理)主人公が繰り広げる異種族交流系コメディ。びっくりするほどエロい展開はなにもないし主人公の悪友が一番主人公への感情を拗らせてるまであった。ギャグとシリアスの緩急がある話が大好きな人におすすめ。
夏目 純白「純白と黄金」→感想
これは「ヤンキー」という名の現代異能バトル
表紙から真面目な不良物・スタイリッシュなヤンキーテリトリーバトルを想像してしまうのですが私はヤンキーがヤンキー(オーラ)出して吹き飛ぶみたいな展開大好きなので手叩いて喜んだそうな。超真面目に変なことしてる話、「シリアスな笑い」が好きな人に。男同士のクソデカ感情もあるにはあるよ。
コイル「オタク同僚と偽装結婚した結果、毎日がメッチャ楽しいんだけど!3」→感想
感情の名前が変わっても変わらない距離感が最高
偽装結婚をきっかけに同居を始めたジャンルの違うオタク男女ふたりが人生の岐路もどんな苦難も「あなたと一緒なら楽しい!」と前向きに乗り越えていく物語。本当の恋人になっても、子供が出来ても変わらぬ距離感がとても良かった!オタク同士の上質な生活を楽しみたい方へ。

ファンタジー・異世界

鏡 貴也「大伝説の勇者の伝説1 行く先未定の大逃亡」→感想
「悪魔」と「英雄」と「勇者」と「ニンゲン」達のものがたり
2021年年末からずっと読み進めてきた「伝勇伝」シリーズ、なんとか2022年中盤で読み切る事ができました。「大伝」になってからはほんと、全世界を股にかけた戦記物としてもめちゃくちゃ面白かったし、何よりライナとシオンとフェリスを中心にした人間関係の変化がたまらなく面白かったです。来春から完結編の連載がスタートするとのことで、読むなら今しかない!!
南野 海風「魔術師クノンは見えている」→感想
ひょっとして魔術師と書いて「オタク」と読むのではないだろうか
盲目の主人公が視力を得るため魔術を究めようとする……というとシリアスで重たいお話みたいなのですが、その辺の話は序盤で乗り越えてあとはひたすら前向きに魔術探求に打ち込んでいくお話です。架空の魔術設定談義とか極まったオタクが集まってなにかする話が好きな人におすすめ!
楽山「俺の召喚獣、死んでる」→感想
動かない召喚獣、どうやって動かす?
なぜか伝説の大魔獣の「死体」を召喚してしまった主人公が、学園内でのチームバトルを勝ち抜くため自らの召喚獣の使い道を模索する。様々な試行錯誤がとにかく楽しいし、何より主人公チームを中心とした学生同士のワチャワチャが楽しかった。魔術探求×青春×頭脳バトル×ラブコメが好きな人へ!
夏海 公司「はじまりの町がはじまらない」→感想
サービス終了目前のMMORPGを舞台にしたテコイレ劇!
意思を持ったMMORPGのNPC達が、自分たちの世界の終焉(サービス終了)を食い止めるため必死にテコ入れを行う。NPCであるからこその様々な制約を上手くくぐり抜けていく展開が楽しいし、なにより主人公である町長オトマルとその秘書官パブリナの掛け合いがおもしろかった。サ終の思い出を持っている全ての人へ!
新 八角「チルドレン・オブ・リヴァイアサン 怪物が生まれた日」→感想
「もしも」の日本を舞台にした、少年少女たちの生存闘争
2011年に大地震……ではなく、海から来た魔物の襲撃を受けた日本。喪失の痛みと戦いながらもそれぞれの事情から死んだ海獣の殻を身に纏う少年少女達。過酷な世情の中で、海に導かれるように人間をやめていってしまう主人公の姿が印象的でした。人型決戦兵器とかそういうの好きな人に!(直球)
二丸 修一「君はこの「悪【ボク】」をどう裁くのだろうか?」→感想
異世界で繰り広げられる親友だった少年達の殺し合い
殺人衝動を持つ主人公と行き過ぎた正義感を持つその親友。無二の親友だったふたりはとある事件をきっかけに対立し、その対立は異世界をも飲み込んでいく──。主人公ふたりの咽返るような濃厚な執着と対立が最高でした。男男親友同士のクソデカ感情バトルが好きな人は読んでください。

悪役令嬢

雨傘 ヒョウゴ「強制的に悪役令嬢にされていたのでまずはおかゆを食べようと思います。」→感想
虐げられた悪役令嬢による、努力と根性の逆転劇
悪役令嬢が乙女ゲームの破滅フラグをひっくり返すお話……なんですが、乙女ゲーム自体に多くの謎が仕込まれていてそれを紐解いていく設定が大変おもしろかった。なにより、歩くのもままならない主人公がタイトル通り「おかゆを食べる所から」地道にはじめる逆転劇がめちゃくちゃ良かったです。
福留 しゅん「残り一日で破滅フラグ全部へし折ります ざまぁRTA記録24Hr.」→感想
24時間で状況をひっくり返す、スピード感が気持ちいい!
タイトル通りのお話なんだけど、タイトル通りに24時間以内で状況を完全にひっくり返すというスピード感、爽快感がめちゃくちゃ良かった!続編となる2巻は色々な意味で書籍だけでは完結しないお話なので頼むからアルファポリスに掲載されている間章を一緒に読んでほしい。1巻は強いヒロイン、2巻は綱渡りのようなハラハラする逆転劇が読みたい方へ。
マチバリ「まだ間に合う!明日処刑される悪役令嬢ですけど、スチル回収だけはさせてください!」→感想
割と真面目にミステリーやってるんですよね
タイトルが完全に出オチなんだけど、読めば読むほど深まっていく謎とその謎を解き明かしていく展開が楽しかった!オタク系異世界転生ラブコメと破滅フラグ回避とミステリーという要素が奇蹟のマリアージュを奏でてたし、大団円なラストが大変好みでした。乙女ゲーム悪役令嬢モノのいろんな要素を美味しく摂取したい人へ!

Vtuber

小路 燦「VTuberのマイクに転身したら、推しが借金まみれのクズだった」→感想
憑依から始まる推しVtuberとの奇妙な相棒関係
何故か推しVtuberが配信を始めると彼女の使用しているマイクに意識が乗り移るようになってしまった主人公のお話。オンライン・オフラインそれぞれから推しをサポートする、奇妙な相棒関係(一方的)が面白かった。憑依モノ好きな人のご意見をききたい。
塗田 一帆「鈴波アミを待っています」→感想
強火ファンから見た「推し」の姿ってこんなにも美しいんだ
流星のように現れ、そして消えたひとりのVtuberと彼女の影を追い続けるオタクの主人公。色々な意味でファンとしての粋を大きく逸脱した行動が痛々しくもあるけど、彼の目線から映る「推し」の姿はあまりにも美しくて、良かったです。最高の景色を見たい人に。
とくめい「アラサーがVTuberになった話。」→感想
炎上してもめげない。だって元ブラック社畜だからね。
デビュー時の悲しい事件(※自分のせいではない)がきっかけで、Vtuberとしてデビューした途端に炎上してしまった主人公が元ブラック企業の社畜として培った強メンタルで炎上などなんのそのと伸し上がって……のしあがらないがどっこい生きてるお話。Vとして伸し上がらない話、少なくても2022年時点ではめちゃくちゃ貴重だったな……。
烏丸 英「Vtuberってめんどくせえ!」→感想
炎上!ネットの闇!!男性Vモノはなぜ燃えるのか!!!
男Vtuberだというだけで不当に叩かれまくっていた主人公に同期デビューの女性Vtuberが接近してきて……というところから始まる炎上騒動とその顛末。自分を変えるために一生懸命頑張るヒロインと、彼女を守るためなら自分が泥をかぶっても構わないと強大なネットに闇に対して啖呵を切る主人公の少年漫画的なムーブが大変良かった。こんなんリアルでやられたら惚れてまうやろ……こっちは炎上をバネにのし上がる話です。


このラノベの男男間の巨大/複雑感情が好きだ2022決定盤

タイトル通りの記事です。

このラノベの男同士のクソデカ感情いいよね!!というタイトルを独断と偏見で25タイトル紹介します。長年まとめ記事作るよ作るよって言い続けて気がついたら10年経ってたよ……関連記事の方に昔の同系統のまとめをリンクしておりますので良かったら併せてどうぞ。一応関係性で「親友・相棒」「ライバル・共闘」「因縁・敵対」の3つに分けてます。

関係性のみに焦点を絞っているので内容があまり女子読者向けじゃないものや未完のまま数年止まっているものも含まれます。予めご注意ください。

親友・相棒

楽山 「俺の召喚獣、死んでる」→感想
「友人を馬鹿にされて、僕が笑って許すようにみえるのか?」
苦学生でありとある事情から自分の召喚獣の正体を隠して戦わざるをえない主人公フェイルとそのチームメイトであり名家の子息でもあり一番の理解者でもあるシリル。フェイルが巻き起こす常識外の行動にダメ出しやお説教をしたりする反面その実力を誰よりも信頼していて、他人がフェイルを理不尽な理由でバカにするのは許せないシリルの姿にニヤニヤしてしまいました。
有象 利路「サキュバスとニート」→感想
「和友とオレの間に割り込むのは姐さんといえどもマジでキレますよ」
引きこもりの主人公・和友と彼の高校時代の親友でありコンビニ店長の琥太朗。高校時代の女房役(野球的な意味で)でもあった彼がとある事件によって夢を失って絶望した和友のことを影に日向に心配しつつ、本人の居ない所で彼に対して強い執着を見せる姿が大変良かったです。
大樹 連司「ボンクラーズ、ドントクライ」→感想
そんな彼を裏切る算段を僕は立てている。たかが、桐香なんて存在のために。
男二人だけの映画研究会にやってきた新入部員。友達同士の気軽なだけの部活動はその日から姿を変えていく。新入部員・桐香に恋心を抱いてしまった主人公の肇が彼女に振り向いてもらえないことに絶望し、その一方で親友・藤岡との楽しいだけだった関係性を「恋心」なんてものによって壊されてしまうことを恐れる、という葛藤が印象的でした。
壱月龍一「ラ・のべつまくなし」→感想
「……あいつが書いて、オレが編集やって……なんて。まあ、俺らの夢っつーかなんつーか、はは、超青臭いっすけど」
純文学からライトノベル作家に転向した主人公の矢文学と、彼の学生時代からの親友で編集者志望の北見圭介。ふたりの夢は、コンビを組んで最高の作品を送り出すこと。腐女子のヒロインがうっかり誤解しちゃうくらい仲の良い男二人の、熱い友情が美味しかったです!(あとブンガクくんの作風絶対わたしの好みだから現実に降臨してほしい〜〜)
井上 堅二「Lady!? Steady,GO!!」→感想
「お前にできないことは俺がやる。俺に出来ないことはお前がやる」「そうしたら、俺たちにできないことは何もないだろう?」
名家の分家に生まれて下男のような扱いを受ける圭と、本家の長男でありながら「出来損ない」と見捨てられた燐之介。完璧な人間でありながら大きな欠落を抱える燐之介と平凡だがその欠落を補って支えることが出来る圭という2人の関係性がとても良かったです。最大の問題は2巻が出なかったことだけど2人の関係性としては1巻で綺麗にまとまってるので……。
瘤久保 慎司「錆喰いビスコ」→感想
「俺が矢で、お前が弓だ。俺たちは弓矢だ!そういう、二人だった!」
お尋ね者の賞金首・赤星ビスコと心優しき町医者・猫柳ミロ。一見正反対のふたりが同じ目的のためにコンビを組んで旅を始め、やがてかけがえのない相棒となっていく。相棒ならではのお互いに気を使わない関係と、深い「愛」によって結ばれた関係性が良かった。アニメは原作1巻分だけなので、2巻以降も読んでほしい。
羊 太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」→感想
「……行こうか。頼りにしてるぜ、相棒」「抜かせ、誰が相棒だ。寝言は寝て言え」
かつて特務分室で汚れ仕事や裏仕事を行っていたグレンと、特務分室時代の相棒であったアルベルト。現在は別々の組織に身を置く彼らですが、それでも手を組めば最強という構図が最高。グレンの甘い理想とは相容れないと思う反面、かつての自分が切り捨てた理想を背負い続けるグレンに期待せずにいられない姿がよかったです。
鏡 貴也「伝説の勇者の伝説」→感想
「……引き戻すぞ。おまえがどこにいても、引き戻す」
『複写眼』という異能を持ち子供の頃から過酷な環境で生きてきたライナと、後ろ盾のない母から生まれて兄王達に命を狙われ続けてきたシオン。生まれも育ちも違うふたりは、やがて「悪魔」と「勇者」という世界の行く末を握る運命に翻弄されていく。仲の良い親友であるふたりが運命に引き裂かれながらも手を伸ばさずにはいられない姿が印象的でした。本編のシリアスな彼らも、短編でのコミカルな掛け合いも良。
井上 堅二「バカとテストと召喚獣」→感想
「確かに点数は低いが、秀吉やムッツリーニのように、お前にも秀でている部分がある。だから俺はお前を信頼している」
学園でも有名なバカの主人公・明久と、問題児ばかりのFクラスをあの手この手でまとめ上げる雄二。考え方も得意分野も正反対で普段は喧嘩してばかりの悪友ふたりが共通の目的のためとなれば最高のコンビネーションを発揮するのがたまりません。相手が落ち込んでいれば何も言わずに背中をぶん殴るような言葉で言わなくても通じ合う関係性が最高。

ライバル・共闘

紫 大悟「魔王2099」→感想
「君は……まだ僕を勇者と呼んでくれるんだな……」
魔術と科学が融合した近未来都市新宿で500年ぶりに目覚めた不老不死の魔王ベルトールと、望まぬ形で人としての枠を超えた不老の勇者グラム。すでに時代から忘れら去られたグラムの「勇者」としての役割を、宿敵であったはずの「魔王」ベルトールこそが求めるという関係性が良かった。あくまで不倶戴天の敵同士である彼らの一時共闘が美味しい!
九岡 望「地獄に祈れ。天に堕ちろ。」→感想
「……共同戦線だ。あーあ」「手ぇ組むぞ、畜生が!」
生き残った妹のために死者を狩る聖職者嫌いの死者ミソギと、死んだ姉に心を囚われたまま死んだように死者を狩る死者嫌いの聖職者アッシュ。絶対に相容れないふたりが亡者の街・東凶を舞台に共同戦線を張るというお話。何もかも相容れないふたりが自分の想いを貫くためにある時はぶつかり合い、ある時は共闘する展開が良かった!
望公太「最強喰いのダークヒーロー」→感想
ルイ=ミシェル・ヴィレット。(中略)いかなる者にも最悪の蔑称を授ける阿木双士郎をして、『王子』と呼ぶ他なかった男である。
ソードウォウ最弱の選手でありながら、強敵も味方も手のひらの上で転がす奇策な作戦で勝ち続ける双士郎と、そんな双士郎に救われて以来、その奇策を全部良い方に解釈して持ち上げていくルイ(強くて善人)という関係性がコミカルで良かった。双士郎が、ルイだけ微妙に転がしきれてない感じが楽しいんですよねえこれ…。
渡航(Speakeasy)「クオリディア・コード」→感想
昔も今もこの先も、きっと違う方向を向いて、違う道を選ぶのだろう。それでも、今は確かに、並び立っていた。
異形によって脅かされている世界を守るため、そして大切な少女達を守るために戦うふたり。性格も考えも正反対で本来ならば手を取り合うこともなかったであろう壱弥と霞が、自分にない部分に憧れ、誰よりも強く信頼し合っているという関係性が良かった。ノベライズ版はアニメと内容ほぼ同じなのですが、特に3巻の壱弥・霞の心象描写がとても濃厚で良いので副読本としても是非!(過去話も良いです)
師走 トオル「ファイフステル・サーガ」→感想
今でこそカレルは王家の味方だが、数十年後に余計な野心を抱かないという保証はどこにもないのだ。
来るべき魔王の襲来に立ち向かおうとする英雄達が時に手を組み、時には対立しながら人間たちをまとめようとしていく物語。アレンヘムの傭兵団の若き団長・カレルとフーデルス王国の摂政・ヴェッセルの関係が良かった!序盤から手を組んでいる彼らなのですが、それぞれお互いの国の思惑の下で動いていて、完全な味方ではないんですよね。稀に覗かせる剣呑な雰囲気がとても良かったです。
柳実 冬貴「Re:バカは世界を救えるか?」→感想
その闇の中で、心路は──(略)現実世界で唯一負の感情を抱くことのできる、好敵手の声をはっきりと聞いた。
他者の異能の「劣化コピー」を作る異能を持つ主人公・佐藤光一と、他人の異能を完全にコピーできる秋雨心路。最初は相容れない敵同士だった彼らが、少しずつ「好敵手」へと変化していく課程がたまらない。能力の代償として感情が薄れていく心路の心を唯一揺さぶることが出来るのが光一というのがまた。
賀東 招二「甘城ブリリアントパーク」→感想
(『汚いことをしなければならない』か。ならば、それをするのはぼくだよ)
ポンコツ遊園地の支配人代行となった主人公・可児江西也と遊園地のキャスト代表を務めるマスコット・モッフル。犬猿の仲だが遊園地の未来を誰よりも真剣に考えている彼らの目的が一致するがゆえの共闘が大変美味しいのですが、特に原作1巻終盤に起こったとある事件をきっかけにしたある種の「共犯関係」が、とても良かった。アニメ版とは全く違う展開ですが、どちらも良いので両方見てほしい。
渡航「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」→感想
俺はもうとっくに気づいている。葉山隼人が、けしてただの善人ではないことを。
渡航が描く「お互いに相容れないからこそ誰よりも深く理解し合う」男男間複雑感情が大好きなので、例によって葉山隼人と比企谷八幡の関係性も大好きです。普段は優等生の仮面を被っている葉山隼人がそんな表の顔が通用しない比企谷八幡にだけは時折素顔で接しているのがたまらない。
田尾 典丈「ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!」→感想
「これから何があっても、みんなを愛し続けてほしい。それが、俺の望みだ。任せたぜ、初めての、親友」
とあるギャルゲーのヒロインたちが現実世界に投影され、彼女達が抱える問題をゲームの1ファンである都築武紀が解決する物語。クリア後のハーレム展開を謳歌していた武紀が明確に「全員を幸せにする現実のハーレムエンド」を目指して行動し始めるのが4巻のゲーム主人公・正樹との対決でした。同じヒロインを愛する主人公同士として・親友として次元を超えた友情を築いていく展開が熱い。

因縁・敵対

落葉 沙夢「─異能─」→感想
あいつは俺を赤根凛空ではなく、友人のアカとして扱ってくれていた。その存在は俺にとって小さくなかった。
複数の人物の視点から事件が描かれる群像劇形式のサバイバル異能バトル。過酷な展開の中でうっすら語られる「主人公」の祐樹とその友人・赤根凛空の関係性が印象的でした。物語で起こった惨劇を考えるとお互いにさっぱりしすぎと感じる部分もあるんですが、描写が短くてもお互いにリスペクトしあっていたことが伝わるふたりの独白が良かったなあ。
水瀬葉月「ぼくと魔女式アポカリプス」
「宵本澪っていうクソッタレな友達は──どうやら、俺が思ってたよりも少しだけお人好しらしい。」
絶滅寸前の魔術種達が生き残りを掛けて行う生存競争に巻き込まれた「死者」達が繰り広げる異能系サバイバルバトル。『普通』に埋没したくなくて学園生活からはみ出していた主人公・澪と可愛いショタの皮をかぶった女に見境ないクズ・草太の友人関係が独特で面白かった。二人の出会い話がどっかに合ったと思うんだけど収録されてないんだよな……。
衣笠 彰梧「ようこそ実力至上主義の教室へ」→感想
ああ、それだ龍園。おまえにも見えたんだろう?恐怖という感情は、己の中に確かに存在する、ということを。
Dクラスの黒幕として暗躍する綾小路と黒幕の存在を追うCクラスのリーダー・龍園。1年生2学期をたっぷり使って水面下で行われる長いかくれんぼ、その末に待つ直接対決がとても良かった。この直接対決の後の微妙に共闘的な関係になっていく綾小路と龍園の関係性も美味しいけど、やっぱりとりあえずは原作4〜7巻をよろしくお願いします!!ってなりますね!
賀東 招二「フルメタル・パニック!」
「カシム、カシムと……。馴れ馴れしいんだ、クソ野郎」
主人公である相良宗介に強く執着する、序盤にして最悪の強敵ガウルン。自分が恋い焦がれてやまない「殺人聖者・カシム」に宗介を引き戻すために自身の命すらも厭わない様はめちゃくちゃなインパクトがありました。フルメタ、なんだかんだで彼以上にヤバい敵出てこなかった気がするの凄いよね……。
ツカサ「銃皇無尽のファフニール」→感想
切れ長の目が画面の向こうから俺を射る。それだけで感覚が引き戻される。彼の部下だった長く暗い日々へと。
男性で唯一ドラゴンの力を持った“D”の少年・物部悠。同じ異能を持つ少女達が集まる学園・ミッドガルに入学するが……ミッドガル入学する前、軍事組織ニブルでの元上司であるロキ少佐がミッドガルに入学した後も悠に対して強い執着を覗かせていく展開が大変美味しかったです。いやこれ、俗に言う「元彼」概念なんですよね……美味い……。
羊 太郎「ロクでなし魔術講師と追想日誌」→感想
「今は、曲がりなりにも母屋を同じくする同志だけど……いつか、必ず僕らは決別する。……互いの信じる正義ゆえに」
相棒概念の所でも取り上げたロクアカですが、どうしてもジャティスの話したかったなどと供述しており……アルベルトと同じく元特務分室での同僚であったジャティスが特務分室を離れて犯罪者となり、事ある毎にグレンと衝突していく本編での展開も大変美味しいのですが、そんなジャティスがグレンを初めて宿敵として認めた追想日誌5巻がとてもよかったです。あとほんと本編は次巻が楽しみ…!!
月夜涙「回復術士のやり直し 〜即死魔法とスキルコピーの超越ヒール〜」
変だな。一周目では、あいつに怯えて、逃げたい、怖いとばかり思っていたのに、二周目の今はあいつに会いたくて仕方ない。
人生をやり直しながら1周目の人生で自分を虐待した勇者達に復讐を行ってきた【癒】の勇者ケヤル。その復讐も残るは【砲】の勇者で少年性愛者ブレットを残すのみとなるが、その復讐は国を巻き込み人類の存亡を掛けた戦争へと発展していく。メインは凌辱メインのエッチな復讐劇なのですが、その合間でケヤルとブレッドが見せる互いへの執着と、裏の裏までを読み合う心理戦が大変良かったです。ブレットの行方を追う回が「想い人を探す」なのとか最高。


「好きラノ 2022年上期」投票します。

ブログやtwitterによるラノベ人気投票サイト。2022年上期の人気ライトノベルはこれだ!!

参加します。
確認したら今年は上半期だけで50冊以上読んでるんですね…ここ数年の2倍のペースだ。とはいえ、うち30冊弱が去年から引き続き読んでた伝勇伝なので……投票対象で絞ると概ねいつもと同じくらいの冊数に落ち着く不思議。伝勇伝は続きマダーの列に後ろから失礼する感じですが本当に面白かったし本当に凄い所で切れているので早く続きが読みたい……。

最近、マジで面白かった本の2巻が出ないまま終わるパターンが多すぎるので応援の意味を込めまして今季1巻が出た作品を多めにして投票してます。今季読んだ新作みんな面白かったな……全部投票しよう(九十九投票)です。どれも面白かったから続きがあるやつは全部2巻出てどうぞ!!!その分既存シリーズの「いつもの」手癖感がすごいんですがどれもめちゃくちゃ面白かったので仕方ないんだ!!!

新作

楽山「俺の召喚獣、死んでる」→感想
【22上ラノベ投票/9784040744452】
死んでいて動かない召喚獣をバトルでどう使うか、蘇生させられないのか、死者として操れないか、駄目なら……と試行錯誤していく展開が楽しい。主人公チームの学生らしいわちゃわちゃ感も良かった!
小路 燦「VTuberのマイクに転身したら、推しが借金まみれのクズだった」→感想
【22上ラノベ投票/9784041126417】
アバターと中身のギャップは勿論、アンチすらも笑いのタネに変えてしまう超絶トークスキルを持つVtuberエリンのキャラクターが良い。そんな彼女をある時はバイト先の同僚として、またある時は「マイク」としてアドバイスしていく主人公との関係性が面白かった。
塗田 一帆「鈴波アミを待っています」→感想
【22上ラノベ投票/9784152100962】
失踪したVtuberを巡って繰り広げられる厄介オタクの奮闘劇。中盤の炎上展開はひたすら痛々しくてしんどくなるけど、オタクの目線から見た推しVtuberとそんな彼女を映す景色が最高に美しくて良かった。
夏目 純白「純白と黄金」→感想
【22上ラノベ投票/9784046808431】
ヤンキーの《邪気威(ヤンキー)》でモブが吹き飛ぶ!俺TUEE系トンデモヤンキー概念異能バトル。色々荒削りな部分もあったけどノリと勢いで読ませていく感じが楽しかった。この「本気でバカをやる」感じのやつ、万民にお薦めはできないけど好きな人は多分メッチャ好きなやつ。
真冬日「悪の華道を行きましょう」→感想
【22上ラノベ投票/9784758094436】
「美女と野獣」夫婦がイチャイチャしながら悪の華道を邁進していくお話。コミカライズで人気の出た作品の遅い書籍化なんですが、宰相閣下の気持ち悪さとセレスティーヌの早口オヤジ語りの描写が濃厚になっていてよかった。単話完結形式で気軽に読めるのも嬉しい。
三河 ごーすと「顔さえよければいい教室 1.詩歌クレッシェンド」→感想
【22上ラノベ投票/9784040745435】
顔出し配信での再生数がパワーになる学園を舞台に、歌以外のことは何もできない妹とそれを介護する自称マネージャーの兄が成り上がっていく。クラスメイトの力を借りて再生数を増やしていく展開が楽しく、ライバルとの熱いバトル展開も楽しめるお話でした。ライバルのエリオさんが可愛い。

続刊

衣笠 彰梧「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編7」→感想
【22上ラノベ投票/9784046814777】
そもそも作品に限らず文化祭関係のエピソードが大好きなんですが、文化祭の出し物での売上を競う経営対決になっているのがめちゃくちゃ面白かった!ストーリー的にもこれまでの様々な因縁に決着が着く回で、今後が楽しみになる展開。
羊 太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典21」→感想
【22上ラノベ投票/9784040745794】
初期から続いてきた「天の智慧研究会」との決着が着く巻で、短編側も含めてオールキャストで贈られるフェジテを巡る攻防戦がとにかくアツかった!そして次の展開に期待を持たせる終わり方が本当にズルい。
二月 公「声優ラジオのウラオモテ #07 柚日咲めくるは隠しきれない?」→感想
【22上ラノベ投票/9784049144499】
柚日咲めくるがあまりにもかわいい。オタクとして特等席で推しを眺められる立場の彼女が内心めちゃくちゃオタクを満喫しているのが楽しく、そんな彼女だからこそ抱える葛藤が印象的でした。
七夕 さとり「悪役令嬢レベル99 その5 〜私は裏ボスですが魔王ではありません〜」→感想
【22上ラノベ投票/9784040744070】
おおむね何もかもを物理で解決してきた裏ボス令嬢が政争に巻き込まれる話で老獪な貴族達の手のひらの上で踊らされる展開がなかなかもどかしい…と思っていたらレベル上げへの異常な情熱で全てを圧倒してしまったのでやはりレベル上げは全てを解決する(確信)