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やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。10.5

[著]渡 航  [絵]ぽんかん8

冬真っ盛りの総武高校。窓の外は寒空ながら、比較的のどかな雰囲気の奉仕部部室。雪乃、結衣、八幡のいつものメンバーのもとに、訪れる何人かの生徒たち。とある男子からのお願い事にげんなりしたり、いろはのわがままに振り回されたり、強行日程の締め切りに追われながら原稿を書いたり…!?今は遠くに感じる将来のことから、誰かと一緒に過ごす休日のこと、部活のこれからのこと…、悩みも苦労もときめきも不安も満載で現在進行中、日常という名のかけがえのない日々。八幡の短くも慌ただしい冬の数日を描く短編集。 (「BOOK」データベースより)

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 材木座が相変わらずだったり、生徒会長となった一色いろはデートすることになったり、生徒会で予算の調整をするためにフリーペーパーを作ることになって、八幡が締切に追われたりするお話。

 表紙の通りまさにいろはすに全部持って行かれた感じの短篇集。いろはすあざと可愛い!!すっかり奉仕部に入り浸り状態になってて準レギュラー感はんぱないんだけど、雪乃や結衣と過ごすときとはまた少し違った感じの、遠慮がなく、それなのにどこか甘い感じが漂っているのがとても好きです。総選挙の件も含めて共犯者関係というか、扱いこそぞんざいだけどお互い頼られたら無下にはしないかんじというか。葉山と同じく、いろはにとっても八幡は自分を偽らないで接する事が出来る数少ない相手なのかなという雰囲気を感じる。

 フリーペーパーの締切に八幡が追われる話が割と他人ごとじゃなさすぎて辛い。あとちょっとで終わるはずなのに集中力切れて何も出てこなくなるとか、あるあるすぎて死んだ。材木座の話での意識の高い就活ブログの話とか、「大人になったら結婚できると思ってた」とかなんか全体的に今回ジワジワと抉られますよ!?

 ところで本当にちょっとしか出番がないうえに全然メインの話じゃないんですけど、フリーペーパーのインタビューの際の八幡と葉山のやりとりが好きすぎて私は。雨降って地固まるというか、マラソン大会の出来事を経てなんかお互い本音で接することができる関係にステップアップしたよねこの2人。本当に短いやりとりなんですが、正直とても動揺しました……。

銃皇無尽のファフニール7 ブラック・ネメシス

[著]ツカサ  [絵]梱枝 りこ

学園への帰還までの間、悠と深月の故郷に行くことになったブリュンヒルデ教室のメンバー。自らの秘密―記憶の喪失のことを深月に告白した悠は、“緑”のユグドラシルの支配権を得たティアの力により、ついに記憶を取り戻した。だが、そんな悠たちを、目覚めた二つの厄災が襲う。それは再臨した最初の竜災たる“黒”ヴリトラと、もう一つ、ヒトとドラゴンの新たな世代を紡ぐ存在で…!?記憶のヴェールは取り払われ、よみがえる想いがあふれ出す。ふたりが初めて出逢った、あの場所で―。アンリミテッド学園バドルアクション第七弾!(「BOOK」データベースより)

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 “緑”のユグドラシルを支配したティアからユグドラシルとの取引によって失われた記憶を取り戻すことが出来ると告げられ、戸惑う悠。そんな中、ミッドガルに帰還する前に悠と深月の実家を尋ねることになった一行は人間の姿をした2つの災厄と出会う。1つはダークマターにより少女の姿を模した“黒”のヴリトラ。そしてもう1つはかつて深月が討伐した“紫”のクラーケンのつがい・篠宮都から生まれた“第二世代”のドラゴンの少女。新たなる脅威だった。

 目下最大の敵とも言えたユグドラシルを打倒して目の前に見えていた問題が全て片付いたとおもいきや一段落する間もなく一気に畳み掛けてきたなあ。次々と明かされていく真実に圧倒される。しかし、宮沢所長は憎みきれないけどほんとろくなことしないな……。

 いざ記憶を取り戻せるという段になったら、自分の知らない記憶を持っている本来の「物部悠」は記憶を失った悠にとってはやはり別人である印象が強くて、記憶を取り戻した自分がどうなってしまうのか解らない不安に苛まれていく悠の姿が胸に痛かった。そんな悠を受けて、お互いに遠慮しあうイリスと深月のやりとりにもだもだするし、ティア・リーザ・フィリルをふまえた恋のさやあてにもニヤリとするし、一方でキーリやらジャン(ヌ)やら新たなフラグが乱立して本当にこれはどこのエンドに落とすつもりなんでしょう私気になります。かつて殺し合いをした仲であるキーリとリーザのやりとりが物凄く好きです。リーザいい女だ……。

 それにしても悠が黒のヴリトラと対峙した際、現れた『悪竜』は何だったのか。あれって一種の精神制御技術というか、意識して人格の切り替えていくような一種の「殺すための技能」だと思っていたんだけど、むしろヒトの形をしたものに対してのみ発動する「特定の存在を殺すための異能」なのか。悠をそんな得体のしれない存在へと育て上げたロキ少佐の正体含めてますますきな臭くなってきた。

 そして“第二世代”の持つ本当の特異性が明かされる衝撃のラスト。急展開に次ぐ急展開に本当に目が離せない。続きがどうなってしまうのか、とても楽しみです。

銃皇無尽のファフニール6 エメラルド・テンペスト

[著]ツカサ  [絵]梱枝 りこ

強まる“緑”のユグドラシルによる悠への干渉。これ以上の侵食を防ぐため、悠たちは東京にあるアスガルの研究所に向かう。そしてレンの父親でもある宮沢所長は、本体を破壊するだけでは倒せないユグドラシルに対し、悠が継承したフレスベルグの能力―“霊顕粒子”での攻撃を提案した。そのためには悠と高い上位元素生成能力を持つレンとの協力が必要になるが、ふたりの連携はなかなかうまくいかない。そこで、悠たちはみんなで遊園地に行くことになり…!?失われたコミュニケーション。たった一つの欲しかった答え。天才少女の心を開く鍵は―。アニメ化決定のアンリミテッド学園バトルアクション第六弾! (「BOOK」データベースより)

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 “緑”のユグドラシルの干渉を受け、大切な仲間に牙を剥いてしまった悠。学園長の協力により一時的に干渉を抑えることに成功はしたものの、干渉は少しずつ強まっていく。ユグドラシルを倒す方法を模索しながら日本へ向かうことになり……。

 ユグドラシルを倒すためにはレンと悠の協力が不可欠、ということでこれまで一歩引いたポジションだったレンとアリエラ、2人の事情に迫るお話。絵に描いたようなマッドサイエンティストであるレンの父親・宮沢所長がもう色んな意味でゲスいというかなんというか。それでいて物凄く回りくどい、娘への愛情が見え隠れするのがずるい。

 ドラゴンの存在をはじめとして物語の核心に少しずつ近づきながらの総力戦が熱い。ミッドガルでの様々な経験を経て、他者から押し付けられた使命ではなく自らの意志で、そして悠のことが好きな一人の女の子として「ドラゴンになる」ことを選ぶティアの強い想いに胸を打たれた。今回のレン・アリエラとのやりとりもそうだけどほんとこの作品はヒロイン達がみんないい子すぎるんだよ……。

 まだまだ明かされていない謎は多いものの前半でばら撒かれた伏線が集約して、みんなの想いを合わせて悠と因縁の深いユグドラシルを打倒する展開は思わず「いい最終回だった」と言いたくなる程の展開!もう途中からノンストップにぐいぐい物語の中に引き込まれる展開で、どんどん面白くなってくるなあ。

 そしてラストでティアが落とした爆弾。物語の中で度々描写されてはいたけど、物部の中では記憶を失う前の自分と今の自分は完全に別人なんだなと思い知らされる。記憶を取り戻さないままでいることは無いと思うんだけど、そのことがイリスや深月との関係にどんな変化をもたらすのか、楽しみで仕方がない。

まじかる漢の娘

[著]栗城 偲  [絵]中井 アオ

世界征服を目論む秘密結社のボスを襲名した光煌は、宿敵であり、初恋の相手である魔女っ娘戦隊のピンク・雅と対峙するのが楽しみだった。ところが初対戦の日、現れたのは逞しく成長した体をピンクの衣装に包んだ漢!!光煌は夢破れ激昂する。そして悪の秘密結社と魔女っ娘戦隊との戦いの火蓋は切られた―はずだが、光煌の企みはことごとく失敗し、その度に雅に宥められて!? (「BOOK」データベースより)

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ドキッ★敵も味方も女装っ子だらけのニチアサ系戦隊!触手もあるよ!!

 表紙のインパクトにつられて購入。色んな意味で悪者にはなれないあほのこ主人公(※悪の秘密結社の首領)が穴だらけの悪事(?)を働こうとしてはひとりでスベりまくり、敵の魔女っ子戦隊のメンバー(むきむきピンク、ツンデレブルー、おじさんイエロー)からめちゃくちゃ雑にあしらわれ、気づいたら初恋の相手だったピンク(当時はショタショタ美少女だったが時の流れは残酷だった)と距離感を縮めていくお話。

 魔女っ子戦隊ものエロ作品のお約束を色々踏襲していく展開が頭悪くて楽しい。敵の攻撃を受けると服が破れる仕様とか、暴走して敵味方構わず襲いかかる触手とか、書き手のノリノリっぷりが伝わってくるのが大変楽しかった。触手が見事に女装似合ってる方をターゲットにしてくるのジワジワ来る。絶対あの触手、顔面で選んで襲ってたとおもうんだ!!なんかもう全体的に細かい設定回りがツッコミ所だらけみたいなところはあるんだけど、軽いノリで頭をからっぽにして楽しめる感じで楽しかったです。

 ただ、正直これ魔女っ子側を戦隊にする必要性があんまりなかったよな…。イエローとブルーがデキてて、今回のメインの2人含めたダブルカップリングものとして想定されていた話だったのが半分ボツ食らったみたいな大人の事情を邪推する程度にイエローとブルーが不自然に空気なのが気になってしまっていた。唯一といっていい活躍どころが触手エロの所だったんだけど、あれも光煌がヤられるオマケでしかなかったので……。

 触手の後に絶対黄色と青はヤってたと思うんです。作者さんの傾向的にはイエロー×ブルーと見せかけて年下強引攻×流されゲイ受のブルー×イエローだった気がするんですがどうなんでしょうか正解だけでも教えて欲しい。

銃皇無尽のファフニール5 ミドガルズ・カーニバル

[著]ツカサ  [絵]梱枝 りこ

フレスベルグ戦から帰還した悠たちは、学園祭を開くことになった。盛り上がるクラスの中、リーザはどこか浮かない様子。どうやら両親に婚約者を決めさせられるのが憂鬱らしい。そして、悠はリーザの両親の前で恋人役を演じることになる。だがそこに、悠の記憶の鍵を握るドラゴン、“緑”のユグドラシル消滅の情報が入り―!?「…止めませんわ。止めたところで、あなたは行くのでしょう?」「ああ―もちろんだ。よく分かったな」「当然です。本日限定とはいえ、わたくしはあなたの恋人ですから」きらめく刹那の祭りの中で、つなぎあった指先だけが、揺れる二つの心を結んで―。アンリミテッド学園バトルアクション第五弾! (「BOOK」データベースより)

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 ミッドガルで学園祭が執り行われることになった。リーザの両親の前で“恋人同士”として振る舞うことになった悠は彼女と恋人らしい振る舞いかたの練習をしたり、クラスの出しものを手伝ったり……と楽しくも忙しい毎日を送ることに。ところが、学園祭当日にやってきたのは思いがけぬ人物で……!?

女装姿で自分を調教した元上司(男)と自分を支配しようとするドラゴン(男)に取り合われる物部悠(曲解)

 いやもう正直女装だけでもありがとうございますな上にコスチュームがメイドさんで本当にありがとうございますわたくしにはご褒美です!!!!という感じなのですが、しかもそこにロキ少佐登場で倍々ドンとかいってたらまさかの少佐からの壁ドンだしユグドラシルも不気味な動きをみせてこの主人公のヒロインっぷりどうしたらありがとうございます(動揺)

 一種の敵の敵は味方みたいな感じだとおもっていた“緑”のユグドラシルが突如として動き出す。反作用こそあれど、今までその真意について深く受け止めてこなかった「ユグドラシルとの取引」。他に選択肢がなかったとはいえ、普通に考えれば真っ先にユグドラシルの真意を疑うべき話なんだよなあ。悠にとっては“疑問に思ったことがなかった”のではなくて“疑問に思うことができなかった”で、第三者であるイリスを挟んだからこそその歪みが見えてしまった。おそらく、ユグドラシルさえ望めばどうとでも出来る状態だったんだと思うとぞわっとする。

 リーザとの“恋人ごっこ”が本当に甘酸っぱくて可愛くて辛い。“D”となったために家から離れ、自由を得た少女。大人になって“D”としての権能を失ったら家のために誰かのもとに嫁ぐことを受け入れて、だからこそせめて今の“D”としての自由な時間を精一杯謳歌しているリーザの姿が本当にいじらしかった。リーザまじいい女……。

 必死に悠のためにあろうとするイリスや、イリスと悠の関係を見抜いて一歩引いた位置にあろうとする深月を含めて、本当にこの作品のヒロインたちはみんな良い子で、だからこそいろいろなことがままならないことが辛いなあ。

銃皇無尽のファフニール4 スピリット・ハウリング

[著]ツカサ  [絵]梱枝 りこ

ユグドラシルとの契約。そして、代償としての記憶の喪失。それらの秘密を打ち明けられたイリスは、悠の記憶を取り戻すことを決意する。その時、姿をくらましていた災害指定の“D”の少女キーリが、フィリルの故郷・エルリア公国に姿を現した。ミッドガルの保護を求める彼女のため、悠たちはエルリアへ向かう。国王であるフィリルの両親たちのもと、舞踏会などひとときの異国の非日常を楽しむ悠たち。だがその前に現れたのは、魂を喰らう黄金の魔鳥―“黄”のフレスベルグで―。たとえ何を失っても、守ってみせる。魂のすべてをかけて―。アンリミテッド学園バトルアクション第四弾! (「BOOK」データベースより)

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 ミッドガルの保護を求めてきたキーリを護衛するため、フィリルの故郷・エルリア公国へと向かう悠達。同じ頃、エルリア公国ではフィリルの祖父である国王が逝去し、その死を悼むための賑やかな式典が始まろうとしていた。つかのまの非日常を楽しむ彼らだったが…。前巻の展開からリーザ回かなとおもっていたけどフィリル回だった!任務の一貫で来ている上にキーリの存在や悠の記憶など様々な不安事項はあるものの、異国情緒溢れるフィリルの故郷でつかの間の休日を楽しむ姿が微笑ましい。

 災害指定の“D”であるキーリを狙ってロキ少佐が放った刺客“フレイズマル”に苦戦する悠。ニブル時代の悠の話が軽く出てくるけど、ロキ少佐のやり口が想像以上に洗脳教育っぽくてヤバイな。しかも、人の魂を食らう“黄”のドラゴン・フレスベルグにフィリルが見染められてしまうという四面楚歌な展開に。

 記憶の欠損が生じるとわかっていても大切な仲間たちを護るためにはユグドラシルとの取引をしないわけにはいかない悠。最後の、失った記憶の大きさにぞっとした。ある意味、完全に失ってしまうよりも残酷な結末。過ごした時間の違いがあるので仕方ないのだけど、悠がイリスや他のヒロイン達と新しい思い出を作っていく中、深月と悠に関わる記憶ばかりが失われていくのがやるせない。

 しかし、記憶の件を打ち明けられたイリスと悠が完全に出来上がりかけてる雰囲気の中、周囲でフラグばかり乱立していくのどうするんだこれ。キーリやリーザとも若干のフラグ感あるし、ニブル時代からの刺客・ジャンも現れてますますフラグ乱立の気配を感じる。

 ラストのフィリルのハーレム発言が男前すぎて震えました。抱いて!!!(悠を)

銃皇無尽のファフニール3 クリムゾン・カタストロフ

[著]ツカサ  [絵]梱枝 りこ

“赤”のバジリスクがいよいよ動き出した。視線により海を塩化させて侵攻するバジリスクに対して、無人の火山島を遮蔽物とした遠距離攻撃で撃退をはかる深月たち竜伐隊のメンバー。だが、かつて深月が“紫”のクラーケンとともにその手で討った少女・篠宮都の存在をめぐり、深月とリーザの間にわずかな空隙が生じる。対立、協調―そして温泉(!)。揺れ動く心を抱えながらも、彼女たちはミッドガルを護るために戦うが…!?「私が兄さんを守るんです!」「いいや、俺が守る」もう二度と届かないもの。今ここで育まれゆくもの。紅に染まった終末を越えて、それぞれの想いはどこへ向かうのか―。アンリミテッド学園バトルアクション第三弾!(「BOOK」データベースより)

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 うわティアの「応援」つよい。
 正直、今回一番の萌えキャラはディラン少将だったのではないでしょうか。

 赤のバジリスクを討滅するにあたり、未だ親友を討った自分を許せずに居る深月と、その責任を一人で背負おうとする深月が許せないリーザのわだかまりが表面化することに。誰よりも仲間への情に熱い彼女だからこそ、深月を「許さないままでいる」という選択は必然のもので、だけどとてもつらい選択だったのだろうな。2巻から引き続きリーザ株がストップ高。

 自らをドラゴンと名乗る少女と、彼女が“母”と慕う謎の存在。そして不可解な動きを見せるドラゴンたち……と、今後の伏線となるのであろう謎が大量に提示されたお話。そして、時間を操ることで何もかもを奪ってしまう“赤”のバジリスクとの戦いが熱い。極限状況の中何度も試行錯誤を繰り返し、そして仲間たちの力で強敵を打ち破る展開なんて燃えざるをえないじゃないですか!

 最後に突きつけられた自らの記憶の“齟齬”の正体に、物部はどうやって向き合っていくのか。そしてイリスと深月どころかリーザやフィリルとのフラグまで乱立しはじめて本当にどうなってしまうのか。続きが楽しみです。

銃皇無尽のファフニール2 スカーレット・イノセント

[著]ツカサ  [絵]梱枝 りこ

“白”のリヴァイアサン撃退から約二週間。悠はうっかり妹の深月の裸を見てしまったりしつつ、クラスメイトたちとつかの間の日常を過ごしていた。そんな中、悠たちのもとに、新たなドラゴン―“赤”のバジリスクが動き出したという情報が入る。一方、時を同じくして、学園に二人の少女が転入してきた。そのうちの一人・ティアは、頭に二本の角を持ち、自らを人間ではなくドラゴンだと主張する。さらに彼女は悠の“お嫁さん”になると言い出して…!?「―わたしは、なあに?」「君は―可愛い、女の子、だよ」暗闇に居場所を探し続けた少女は、光に焦がれ、自らの存在の意味を見つけてゆく―。アンリミテッド学園バトルアクション第二弾! (「BOOK」データベースより)

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 ドラゴンに立ち向かう“D”の少女たちを集めたミッドガルにやってきたただひとりの“D”少年・物部悠の物語。第二巻は悠がかつてスレイプニルにいた頃に見逃したDの少女が“赤”のバジリスクに見染められ、ミッドガルに保護されるというお話。

 「家族」への情に熱いDの少女達との出会いによって、両親を喪ったせいで人間に対して頑なな態度をとっていたティアが少しずつ「ドラゴン」から「人間」の少女へと戻っていく展開が胸に熱い。リーザはほんといい子……というかいいオンナだなあ。小説ではわりとさらっと流されてましたけど、アニメ版でティアを守って戦うリーザの姿がとてもかっこよかったです。

 イリスと悠のあまずっぱい初々しいカップルぶりや、深月・ティアを含めた恋の鞘当てというにはあまりに無邪気な関係性にニヤニヤが止まらないんだけど、それだけに、悠と深月の間に生まれた記憶の齟齬と、そこからすれ違いが生まれていくのが見ていて辛かった。かつての深月との“約束”をも手放してしまった悠が、自ら身を引こうとする深月を押しとどめる展開が皮肉すぎる。記憶の大切さを知っている悠だからこそ言える言葉で、だからこそ深月が「何を諦めようとしたのか」を悠が思い出すことができないのが本当に残酷だ……。

銃皇無尽のファフニール1 ドラゴンズ・エデン

[著]ツカサ  [絵]梱枝 りこ

突如現れたドラゴンと総称される怪物たちにより、世界は一変した―。やがて人間の中に、ドラゴンの力を持った“D”と呼ばれる異能の少女たちが生まれる。存在を秘匿された唯一の男の“D”である少年・物部悠は、“D”の少女たちが集まる学園・ミッドガルに強制的に放り込まれ、学園生の少女イリスの裸を見てしまう。さらに生き別れの妹・深月と再会した悠は、この学園に入学することになり…!?「本当にどうしようもなくなったら、俺がイリスを―殺してやる」「信じて…いいの?」最強の暗殺者になるはずだった少年と、落ちこぼれの少女が繰り広げる、“たった一つの物語”が幕を開ける―!アンリミテッド学園バトルアクション!(「BOOK」データベースより)

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 アニメ・コミカライズで大まかな流れは知っていたんだけど、おもった以上にカットされた部分が多くて驚いた。本来女しかいないはずの「D」という特殊能力者。男でただひとりその能力を持っていた主人公の物部悠は軍でとある特殊部隊の一員として生きていた。ところが、任務として「D」の少女達が集う学校に呼び寄せられ……というお話。

 兵器としての教育を受け、今にも心を押し潰されそうになっていた悠が、ヒロイン・イリスと出会い、恋に落ちる事で自分の“人間”としての部分をどうしようもなく思い知り、すんでのところで救われるという流れが、なんというか凄くうつくしかった。アニメやコミカライズではなんでもない場面のように描かれている二人の出逢いの場面にこんな大きな意味があったとはと、改めて胸が熱くなる。

 その一方で、イリスと彼女が生きるセカイを守るため、“人間”として培った絆を手放して竜を殺すための兵器になっていくのが切なくて、やるせない。あと本当に悠の義妹である深月の想いが切なくて……この1巻の終わり方、凄く好きです。手放したくないものをピンポイントで喪っていく感じ、物凄くぞわぞわする。

 しかし元々、コミカライズで悠を“悪竜”として教育した張本人・ロキ少佐があまりにもいかがわしくてうっかり原作にまで手を出したわけですが、コミカライズともアニメともまた違った意味でロキ少佐がいかがわしかった……。ニブル時代の話がどうよみなおしてもこの身囚われても心までは囚われない系ほもなんですがどういうことなんですか?悠が地文で少佐を呼ぶ時の呼称が“彼”なんですがマジどういうことなんですか?“私の悪竜(と書いてファフニールと読みます)”ってやらしくないですか?心までは囚われないしイリスと出会って救われたんですけど、ミッドガルにきた今もなお身体に染み着いてる昔の男との関係性みたいなのまじなんなんですか…だ、大丈夫講ラノだよ!(震え声)

 アニメはロキ少佐のねっとりとしたボイスが大変いやらしく、コミカライズに至っては開始3Pでいきなりほもがはじまる(曲解)のでほんとうにわけがわからない。コミカライズはほんと開始3Pがちょっといみわからないのでほんと読んでください!!→公式サイトに1話試し読みがあります

スレイプニルはロキ少佐と8人の美少年達なんですかね……。
(悠のスレイプニル時代の番外編ください)

甘城ブリリアントパーク6

[著]賀東 招二  [絵]なかじま ゆか

甘ブリに夏がやって来た!パークは、プール開きにパレードの準備にと大忙し!しかし、今年度の動員目標は昨年の実績を遥かに超える「300万人」という無茶な数で、天高くそびえるハードルに西也は頭を悩ませていた…。そこに突如、空からスーパースター登場。最王手デジマーランドの世界的マスコットである彼は、甘ブリに救いの手を差し伸べると言うがその条件とは―?さらに、ちょうどその頃、支配人ラティファの様子が何かおかしいとの報告が入る―。甘ブリに、再び転機が訪れようとしていた。この局面を切り抜けるため、西也が下した大胆な“決断”とはいったい―!? 「BOOK」データベースより)

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 リニューアルで動員数を大きく上げた甘ブリに突然やってきた人気テーマパーク「デジマーランド」の大スター「マッキー」。甘城企画に突きつけられた300万人という無茶な動員数の話も知っている彼は、デジマーランドの傘下に入れと提案する。しかし、その提案は大半のキャストはリストラされてしまうような不利なもので……というお話。

 前々からあった「300万人」の問題も片付かないまま突きつけられた難題。一度切りの制約がなくなった「魔法」を濫用して妥協点を探っていくが事態は悪くなるばかりで、余裕を見失っていく西也の姿の心労を考えると胃が痛くなる。4巻くらいからそれとなく余裕のない西也の様子は描かれ続けてきましたが、年間動員数300万人という数字がどれだけ無茶ぶりかわかると本当にこれはきついよなあ。しかも、その裏でラティファが倒れ、記憶を再び失い……とどこまでも追い詰められていく展開が凄かった。

 取り扱うテーマが変わっても、やはり「フルメタ」の賀東さんなんだなと思わせる急展開でとても面白かった!特に自らを見失いかけていた西也がラティファからそんな自分を突きつけられる展開にはとてもゾクゾクする。客を楽しむために自ら楽しむ、とかつて言った西也が自らの楽しむ心を再び取り戻した姿に思わずにやりとしました。

 再び物語本編自体は再びひとだんらく。魔法の件やラティファの記憶の件、そして西也の周囲のラブコメ展開も加速してきていろいろな意味で今後どう転んでいくのか楽しみなお話でした。っていうかラティファといすずはとにかくミュースそっちなの!?四精霊とはフラグ立たないとばかり思っていたのに……!!

 しかしなんといっても正直今回一番うれしかったのは1巻以来の登場となるあの男の再登場でしたね!!マッキーやらあの人やらにひたすら追い詰められていく可児江さんの姿がド受けすぎて妄想がとまらないわけですが(以上コボリー並感)、まさかの深夜の密会と大橋での直接対決展開転がるしか無い。

 っていうかその台詞、正直原作既読でその2人で腐った妄想をしたことがあるかたなら一度くらいは妄想した流れの台詞だとおもうんですがありがとうございますありがとうございますめちゃくちゃご褒美です……。

「ああ……ええと……『スタジアムのフェンスを這いつたうのは大変だったでしょう』と……」
 その伝言を聞いたとたん、西也の目が真っ暗になった。