ページ 86 | 今日もだらだら、読書日記。

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ファンダ・メンダ・マウス 2 トラディショナルガール・トラディショナルナイト

 

一見、落ち着きを取り戻したマウスの日常だったが、今度は美月にトラブル発生! 父・豊島郁夫の死体と10キロのヘロインを押しつけられた美月。自らの命の対価としてヘロイン売買に巻き込まれていく。欲望渦巻く横浜ダークサイドは弾丸乱れ飛ぶ超危険地帯に。命を危険にさらしながら、事態の終結を急ぐマウスだが、その背景にはマウスの第3婦人キンバの意外な思惑が……。第1回『このラノ大賞』栗山千明賞・待望の第2弾です。

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宝島社様より献本をいただきました!
前巻の最後で父親のロンから唐突に金髪碧眼の許嫁・キンバを押しつけられてしまったマウス。ところが彼女の実家からロンに貢がれたヘロイン10kgが行方不明になり、マウスはキンバの兄からヘロインの行方を追うよう頼まれる。同時刻、美月はそのヘロインの運び屋をやらされていて……というお話。

1巻から変わらず、良い歪みっぷり。マウスがやってることは一見“正義のヒーロー”ですらあるのにどうしようもなく歪んで狂ってるようにしか見えないのは一種の才能だとおもう。敵に差し伸べられる好意の手が、こんなにも歪んで見えるとは思わなかった。

そんなマウスに惹かれ、奴隷のように彼の為に動く人々(一部人じゃない)と香港マフィアの抗争が絡み合って織りなす複雑な物語の真相が少しずつ解かれていく様は圧巻でした。みんな歪んでるけど滅茶苦茶かっこいいから困る。特にミチルちゃんとマウスのクライマックス目前の会話やばい。ミチルちゃんまじ名脇役!!そしてくそったれがマジ淫獣としてレベル上げすぎでやばい。ていうか機械なのにテンション上げすぎですからーーー!?

1巻がかなり綺麗に終わっていたのでどう続けるのかと思っていたけど、なんかこれは3巻以降もありそうな勢いだなあ。というか完結までにマウスの「夫人」が何人にまで増殖するのかが大変楽しみです。

……唯一の常識人っぽい美月ちゃんがんばれ超がんばれ…

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伝説兄妹!

 
YAZA

才能はなく、お金もなく、だが働きたくない。ないない尽くしのダメ大学生・柏木は、食糧を求めて入り込んだ山の中で、奇妙な遺跡を発見する。遺跡の中で出会った少女が持つ、凄まじい詩の才能を目の当たりにした彼は、彼女をデシ子と名づけ、妹として自分の家に住まわせ始める。彼女の詩を自分のものとして売りさばくことで、一躍大金持ちとなる柏木だったが…!?伝説的スケールで贈る、笑いと涙と感動の神話。 (「BOOK」データベースより)

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宝島社様より献本をいただきました!
自称「天才詩人」だが実力も才能もない駄目大学生・柏木は食糧を求めて迷い込んだ山の中の遺跡で女の子をみつける。天才的な詩の才能を持つ彼女に嫉妬心を募らせながらも柏木は彼女を家に連れて帰り、「デシ子」と名付けて彼女の詩を盗作しようとするが……というお話。

金はないが色々な理由をつけて働かない。口だけは無駄にでかいが才能が無いことは自覚していてそれを表だって認めることはできない劣等感の塊な男。悪い意味でどうしようもなく人間らしい駄目さ加減を持った「汚い大人」な柏木の行動にとにかく序盤は嫌悪感しか覚えなくて辛い。ある意味、理解できる/共感できる駄目さ加減だからこそ嫌なんだなあ。デシ子に劣等感を持ちながらも完全に見捨てることはできなかったり、尊大な態度を取る一方でいつ友人たちに見捨てられるかを怖がっていたり……と悪い意味で本当に人間臭い主人公。盗作した詩を売りさばきだしたときにはお前本当に創作者としてのプライドないんかと思いましたが。

デシ子には盗作の事、バレてるんだろうなあという伏線はかなり初期からあったけど、バレてからの展開はなかなか熱かった。特に盗作した詩で稼いだお金の「使い道」は上手いなあと。もはやお金と自分や世界の命を天秤にかけてるような状況で、それでもやっぱり金に執着してしまう柏木はやっぱ改心したように見えても根っからの駄目人間で、続編があるってことはまだまだ駄目っぷりを見せつけてくれるんだろうけど、それでもそんなしょうもない人間臭さが少しだけいとおしく感じられました。

クライマックスの「詩」も下手糞っぷりが半端ないんだけど、ちょっとデシ子が惹かれてしまったのもわかる気がする。
序盤のとっつきは悪かったですがおもしろかったです。

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花咲けるエリアルフォース

 

桜は舞い散り、少女と少年は戦空を生きる 。 戦争で街を焼かれ、家も学校もみんな失ったぼく。 東京の中学校に転校する当日、ぼくを迎えに来たのは、桜色に輝く不思議な飛行兵器とそのパイロットの少女、桜子だった。 「乗れ、おまえの翼だ」――桜とリンクした戦闘機の適合者として選ばれたぼくは、桜子とともにその超兵器《桜花》のパイロットとなり、色気過多の先輩や凶暴な空母艦長に囲まれ、新しい仲間と災難続きの訓練、そして激化する戦争に否応なく巻き込まれていく。 時を止め、永遠に舞い散る桜とともに、戦空を生きる少年少女の美しくもせつない物語。

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内戦という名の戦争により「皇国」と「民国」の2つに分かれた日本。その戦争がはじまった日に、全世界のソメイヨシノが消滅するという事件が起きる。ただ9本だけ、人間の意識と繋がった桜だけが滅びの直前で時間を止め、桜と繋がった人間達は超兵器《桜花》を操る力を得た。《桜花》のパイロットとして集められた、桜により互いの意識を繋げた少年少女達が巻き込まれた「戦争」の物語。

散りゆく桜のような、美しいけど、どこか儚く切ないお話でした。圧倒的な力を誇るが飲み込まれたら二度と還ってこれない超兵器・桜花を駆る主人公たちの苛酷な日常の合間に、仲間達と過ごした掛け替えの無い時間がまぶしい。特にカラー口絵にもなっている4人のお花見のシーンは、後に読み進めれば読み進めるほど輝いて見えて、まぶしかった。

個人的には戦争描写を美化しすぎてるなぁという印象があって、そのへんはちょっとモヤモヤしてしまったんだけど、ちょっと特別だけど本当はどこにでもいるような普通の少年少女達の青春物としてはとても面白かったです。まだまだ続きが出せそうな感じではあるんですが、2巻以降はどうなるんだろう。しかし、綺麗に落ちているのでこのままでいいんじゃないかという気がしなくも……

終盤の展開は杉井さんのデビュー作「火目の巫女」を思い出すなあ、と思ったので火目好きは読むといいとおもいます!(むしろこの作品が気に入った人は是非「火目」に!というべきなのか?)

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ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! addon シルバーブレット2

 

妹を守る! それが兄のつとめだ!!
激しい戦いの末、秀之の決意に触れた神藤は、共闘することを決意した。義人に加え心強い仲間を得た秀之だったが、平穏な時間も束の間、自宅PCに電子妖精の天才・寫取から突如ハッキングを受けてしまう! そして、超常的なその攻撃手法に戦慄を覚えつつも退けた秀之は、一つのファイルがあることに気づく。なんと、それは電子妖精支部の所在地が記された文書だった……! 人気作『ギャルゲヱ』の外伝シリーズ、待望の第2巻登場!!

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高橋愛子の兄・秀之の視点から「フェアリーテイルシステム」の謎に迫る外伝「シルバーブレット」シリーズ第二巻。

たった2人の「家族」と眠り続ける「恋人」を救う為、自らの身を削ってでも奔走する秀之の姿が相変わらず文句なしにかっこいい!今回は『能力インストール』により異能を使える秀之に加えて異能を使える『ビジター』達、更には本編から出張なあの人が大活躍で圧巻の異能バトルを繰り広げてくれました。特に「エターナルイノセンス」ではやや設定的に浮いてて、設定的にも立ち位置的にも本編では一歩引いてる印象の彼女の活躍にはニヤニヤが止まりません。挿絵がいい仕事しすぎだった。

その一方で肝心の「電子妖精」や「フェアリーテイルシステム」はどんどん設定やら目的やらが現実離れしてきて(もちろん、ゲーム世界の人間を現実に投影してる時点で現実離れしてるんだけど)、色々な意味で凄い。今回明かされたフェアリーテイルシステムのなりたちが真実だったら物凄い展開になりそうだし、システムの恩恵を受けてほぼ不老状態なキャラが居たり、フェアリーテイルシステム・電子妖精共にまだまだ思惑が見えてこない。これ、本編外伝含めどうやって風呂敷をたたむんだろうかなぁ……

時間軸が進んだことでギャルゲヱ本編とのリンクも本格的になって、そちらとの絡みも気になるところ。考え方の全く違う二人の「主人公」の絡みも気になるのですが、本編最新刊の展開を考えると……ほらあの最後のあの人のデレとかあの人のデレとか……

色々な意味で、続きがとても楽しみです。

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Zぼーいず/ぷりんせす

 
るご

今日からいきなり3歳児の下僕!? 田口仙年堂が贈るハートフル不死者コメディ、第一弾!
「おなかすいた――――――!」 ある日拾った迷子の幼女は、何と死神の王の娘。命を食われた健太郎と文吉は、死神姫の眷属『姫護者【クレイドル・ガーダー】』になってしまった。命がない=死なない体=ゾンビ。そして立場は姫(三歳)の下僕。「冗談じゃない!! 元に戻せっ!」 けれど瞳クリクリの可愛い笑顔にほだされて、なし崩しにワガママに振り回されてしまう二人。「だからオレ達は下僕じゃねえ!!」 一方、その頃街では通り魔事件が起こっていて――。

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些細なことをきっかけにして幼い死神姫・クリクリに魂を食べられ、“姫護者(クレイドル・ガーダー)”と呼ばれる存在になってしまった普通の高校生・健太郎と文吉。殺しても死なない/怪我しても痛くない/すぐに治る身体になってしまったことに戸惑ったりしつつ、無邪気なお姫様の「子育て」に振り回される日々を送っていたが……というお話。

人間の理から外れた存在になってしまっても、あくまで普通の高校生な主人公達の悩みや葛藤がすごく良かった。“姫護者”なんて大そうな名前がついていても「死なない」「痛くない」以外はあくまで普通の高校生で、世間を騒がせてる“通り魔”なんかにはかなうわけない。身近な友人が死後の世界に旅立とうとしていて、何かが出来そうなのに何もできない。そして大切な人を目の前で理不尽な形で失うことになって、自分たちは死なないのに見ていることしかできなかった二人の悲痛な思いに胸が痛くなる。

「死神姫」であるクリクリを狙う勢力の存在をはじめとして、今後にいろいろ含みを持たせたシリーズ導入編という感じでありましたが、重い設定ながら重くはなりすぎず、田口さんの作品特有のハートフル疑似家族成分は見失わない感じでとてもおもしろかったです。

まだまだょぅじょなお姫様とその従者のサラ、そして「姫護者」となった面々のかかわりとか、ゾンビになった男子組のキャッキャウフフ具合とか、とにかく今後がとても楽しみ。

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ムシウタ11. 夢滅ぼす予言

 

“虫憑き”を捕獲し管理する最強の中央本部が何者かに侵略され、赤牧市が正体不明の霧に包まれた。史上最悪の事態の真相を確かめるべく、単身赤牧市に潜入した“かっこう”は、不完全な“虫”に襲われている少女を助ける。ミッコと名乗る少女は「私の家族が誰かを“喰べ”てしまったのかも」と“始まりの四匹目”が存在するかのような予言を告げる。街に不完全な虫が大量発生したいま、かっこうはこの世界を止めることができるのか―。 (「BOOK」データベースより)

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かっこうさんピン表紙来たわあああああああああああ!!!!!

クライマックス目前のシリーズ本編11巻。正体不明の霧に包まれた赤牧市に単独で潜入した“かっこう”。そこで彼は不気味な光景と不吉な「予言」をする少女に遭遇し……というお話。表紙に偽りあらず、久しぶりのかっこうメイン話。

最初から最後まで息もつけないほどの超展開とドンデン返しの連続。ミッコ達4人を中心にした一見これまでと関係ないと思われるエピソードがこれまでの物語のひとつひとつと一気に結びついていき、“現在”へと繋がっていく展開には衝撃としか言いようが無かった。ミッコの正体はなんとなく中盤でわかってしまったけど、のこりの3人の正体がうわああああ。

そして「ムシウタ」という物語の「はじまり」とも言えるエピソードから流れるように「はじまりの三人」の1人・浸父との戦いに突入する流れが凄い。特環とムシバネが、そして現れたあの人が共闘して繰り広げる戦いに胸が熱くなる。かっこうによって引き出された、“虫”に憑かれ、様々な恐怖とプレッシャーに耐えてきた虫憑きの少年少女達の心からの叫びに、その感情に、圧倒された。

そしてドンデン返しにドンデン返しを重ねてもうひっくり返しはないだろうと思っていたら最後の最後で明かされたラスボスの名前にうわあああああああ!!!このヒキで、このヒキで次巻に続くとか鬼畜すぎます!!

もう本当に凄い盛り上がりなんだけど、明らかにこれで退場とかありえないだろう「あの人」とか、今回復活フラグをさりげなく立てた「あの人」とか、不確定要素が多すぎて次もバンバンどんでん返ししてきそう。今回全く出番の無かったあの勢力の人たちとか前巻意味ありげなフラグを立ててたあのひととか、あのキャラの復活とか、っていうかあのキャラが最終決戦に出てこないとかそんなわけないじゃないか!!とか、もうとにかく、次巻の最終決戦が楽しみです超楽しみです。

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読了記録まとめ[2011年2月分]

2月のラノベ読了冊数は10冊でした。久しぶりに2ケタ乗せたよ!積読もちょっと崩したよ!やったねたえちゃん!
(でもファミ通文庫とガガガ文庫が残ってるよ!)

マンガは再読祭をしたり何故か突然BLマンガ祭をしたりと様々な意味でバラエティ豊かでした。
商業BLは年に1回くらいの不定期で「読もうかな周期」が来ます。
そういう時期がほんとにあります。不思議です。

オススメされたもの2つ+表紙絵見て気になったものの3作品を読んだのですがどれも物凄く面白かったです!もどかしい関係はよいもの。
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死神姫の再婚 始まりの乙女と終わりの教師

 

ついに迎える、初めての……!? 夫婦の「愛」からもう目が離せない!! 春の日差しが降り注ぐ王宮の中庭では、華やかな式典が催されていた。「宰相による国王暗殺」という衝撃的な事実が発表されると共に、ゼオルディス王子の即位が決定したのだ。戴冠式と結婚式が同時に行われ、王宮に滞在中のライセン一家も参列することに。興味津々のアリシアと苦々しい表情のカシュヴァーンだったが、そこに現れた予期せぬ人物の宣言により、事態は一変する――!! 緊迫した状況の中、死神姫と暴君夫、ついに念願の夜……!? 夫婦の「愛」が何よりも強い! 大注目の第10弾!!

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死神姫と暴君夫、ついに念願の夜(大事なことなのでもう一度言います)

本編急展開すぎていろいろ大変なシリーズ第10巻ですが、正直前半のシリアス空気を華麗にぶっとばす終盤の破壊力が凄すぎる。アリシアの「差し入れは私」発言がかわいすぎるんですけど、それ以上にその差し入れでうっかり部屋に入れちゃうカシュヴァーンが残念すぎる。1巻では俺様系ツンデレだったのに、もう「残念」という言葉しか出てこない不思議でつまりこんな残念可愛い旦那様に誰がした。

……と、「おなかいたい」がパワーアップして「お腹こわれ」になるレベルの床掃除本領発揮な本巻なのですが、本編では地方伯vs新興領主vs「翼の祈り」教団の対立がついに表面化し、なかなか重い展開。特に教団側の策略で火に包まれたアズベルグの惨状、ディネロの悲痛な言葉には思わず胸が痛くなりました。

しかし、その一方でラストのアレをはじめとして、ティルナードとノーラの結婚お披露目があったり、不仲気味だったバルロイとのあれやこれやもあったりで、必ずしも暗い話ばかりではないのが救いでした。すっかりカシュヴァーンにも負けずとも劣らぬオノロケを発揮しはじめたレイデン夫妻と嫉妬に目覚めたアリシアのやりとりにもニヤニヤが止まらないのですが、バルロイとカシュヴァーンのハイタッチで死ぬかと思った。ハイタッチ……背中あわせ……不肖の師匠……悪友萌えは正義……!!

あちこちから火が上がる一方でまだまだ撒かれたばかりの火種も多く、動きを見せないシルディーン王家に加えてルアークを暗殺者として育て上げた「先生」の不気味な動きもあり。今後がどうなっていくのか良い意味で先が見えません。

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生徒会の水際 碧陽学園生徒会黙示録4

 

私立碧陽学園生徒会―そこは、美少女四人が集う楽園だが、世界はここだけではなかった!個性的な面々が揃う椎名真冬の1年C組。そして生徒会メンバー唯一の男性である杉崎鍵が、楽園のチケット「優良枠」を手にする前の1年F組。ここにきてまさかの新ヒロインも登場。 (「BOOK」データベースより)

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本編完結目前にきて新キャラ大量追加!な短編シリーズ4作目。杉崎のライバルな女子が登場したり、おっとり系後輩女子が登場したり、杉崎にちょっとヤバいくらい心酔するクール系後輩男子が満を持して杉崎戦線に加わったりします(多少誇張表現)秋峰君が理想の生意気系年下攻めで困ります。

とりあえず適当にめくって最初の挿絵で噴き出したわけですが、まさか、某他社ラノベ作品の有名二次創作ネタ(涼宮ハル●コの憂鬱←ネタバレ)が普通に出てくるとは思わなかった……。

本編のぐだぐだな面白さもさることながら、杉崎の高校1年時代を描いた短編「すぎさきメモリアル」の破壊力がやばい。入学早々挫折を味わい、どん底まで落ち込んだ杉崎鍵が桜野くりむと出会ってギャルゲーを勧められるところから始まり、少しずつ成長して「優良枠」を得るまでに至るお話なんだけど、生徒会の4人だけでなく、ライバルやクラスメイト達にある時は突き放され、そしてある時は支え、支えられたからこそ現在の「杉崎鍵」があると思うと胸が熱くなりました。前のめりで不安定で危なっかしい姿も、これが現在の杉崎の礎となったのだと思うとなんだか感慨深かったです。

そしてさりげなく深夏と同じクラスになる前の杉崎と宇宙守の関係がヤバいんです。本編の二人の関係は仲は良いけどいがみ合いが基本な「悪友」ポジションだけど、1年時代は割と「親友」的というか、かなりストレートに好意的な感情をのぞかせるのがとてもオイシイ。この辺は真冬ちゃんと小1日話し合いたいです。あとがきが!あとがきが!!真冬ちゃんのカップリング嗜好が自分すぎてほんとこまる……。

あと、「盗聴知弦四変化」の知弦さんがデレすぎでどうしようかわいすぎる。普段ドSでクールな知弦さんが杉崎の挙動挙動にどぎまぎしてワタワタする姿にニヤニヤが止まりませんでした。これはひどいギャップ萌え攻撃!!

「あとがき」で杉崎が生徒会の18禁エロゲ化を希望しながらジンキの名前を挙げてるのに盛大に吹きだした。でもこれ、オリジナル主人公に全ヒロイン持ってかれるんだけど杉崎はそれでいいの…?


B0040EIQEYJINKI EXTEND Re:VISION 初回版ギガ 2010-11-26

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人類は衰退しました6

 

そらとぶようせいさん、あらわる!?
わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は"妖精さん"のものだったりします。 そんな妖精さんと人間との間を取り持つのが、国際公務員の"調停官"であるわたしのお仕事。 季節は冬。祖父の趣味サークル「大砲倶楽部」の一員として南に向かったわたしは、「鳥人類コンテスト」の安全対策係として、岬に集まった各チームの機体をチェックすることに。 思うに……みなさん、死にそうです。 クスノキの里を同類誌のイベント会場にしてしまった友人Yと、白い部屋に密室監禁!  さて、どちらが危ない!? ──記録、それは儚い。

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シリーズ第6巻。ヤケに薄く見えたけど、個人的にはこのくらいのボリュームで短編いくつか、のほうが好きかもしれない。

前半は「鳥人類コンテスト」の進行をまかされた「わたし」が危険度満点なコンテストを妖精さんの助力でなんとか安全な方向に導こう……とするお話。色々な意味で妖精さん活用しすぎ!と思っていたら予想通りラストで落とし穴が。あまりにも自らの危険を顧みないフリーダムな参加者達と、片っ端からツッコミを入れる「わたし」の姿が面白かったです。

後半は「わたし」の悪友にして隠れ腐女子のYさんがお仕事で過去の漫画のデータを発掘し、「同類志」としてまんが文化を布教しようとするお話。ひとことでいうと“妖精さん版『バクマン。』ただし、打ち切られたら人生終了みたいな!!”っていうお話。全体的にバクマンのアンケート主義のアレを思い出さずに居られないお話でしたが全体的に「バクマン。」以上にブラックな……

それにしても、Yさんはほんといいキャラだなあ。今後もどんどん活躍していただきたいです。

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